ロフトは11月20日、富山県高岡市のアルプラタウン高岡に「高岡ロフト」を開く。同社初の郊外ロードサイド型単館店舗で、駐車場から直接入店できる。同じ高岡市では今年7月、ハンズがイオンモール高岡に出店した。文具やコスメなどを扱う両社が異なる施設形式を選んだことで、雑貨専門店をどのような買い物の場面に組み込むかという違いが見えてくる。

高岡ロフトの売場面積は約189坪、品ぞろえは約1万5700種類。文具雑貨、健康雑貨、バラエティ雑貨、生活雑貨の4領域を扱う。ロフト自身が標準的とするワンフロア型の売場を採用しており、今回の特徴は商品構成の刷新よりも、建物と入店動線にある。富山県内では富山ロフト、マルート富山ロフトに続く3店舗目となる。

ロードサイドへの進出自体は、今回が初めてではない。ロフトは2024年4月、東京都板橋区のセブンタウン小豆沢に、初のロードサイド型実験店舗を開いた。同施設は近隣3km圏に20万世帯を有すると公表しており、人口密度の高い都市部の生活商圏を対象としていた。高岡は、そこで取り組んだ日常利用への接近を、地方都市の郊外に独立棟で展開するケースと捉えられる。ただし、小豆沢での成果や、今回の出店との直接的な関係は公表されていない。

出店先のアルプラタウン高岡は、平和堂の食品スーパー「アルプラフーズマーケット高岡」を核とし、無印良品、ロフト、セリア、コインランドリーなどを組み合わせる。国道8号沿い、高岡駅の西約2.5kmに位置し、平和堂によると3km圏には市人口の約37%が居住する。幹線道路から車で訪れやすく、周辺に生活需要も集積する立地だ。

この構成で期待できるのは、食品の買い物と雑貨を選ぶ行動を、同じ敷地で組み合わせられることだ。食材を買う前に新作コスメを見る、文具を買う日に夕食の買い物も済ませる。ロフト単独では毎日の来店を必要としない商品でも、食品スーパーと買い物先を共有することで、接点を増やす余地が生まれる。無印良品やセリアも含め、価格や商品を選ぶ基準の異なる専門店を並べることで、日常の買い物で選べる範囲を広げる構成となっている。

一方、ハンズが7月16日に開いた店舗は、イオンモール高岡東館2階に位置する。約750㎡の売場で、ヘルス&ビューティやステーショナリーを中心に展開し、季節やギフトの提案を打ち出している。扱う領域にはロフトとの重なりがあり、違いを品ぞろえだけで説明することは難しい。

差が表れるのは、店にたどり着くまでの行動だ。大型モール内の店舗は、他の専門店や飲食店と組み合わせて過ごす来館行動の中に位置する。高岡ロフトは駐車場から直接入れるため、目当ての商品を短時間で買う利用にも対応しやすい。ハンズも日常利用を想定しており、両店の客層が明確に分かれるとは限らない。それでも、同じ人が休日のモールで利用する店と、普段の用事の途中で立ち寄る店を使い分ける可能性はある。競争は商品選びに加え、利用する場面をどれだけ増やせるかにも及ぶ。

平和堂にとっては、高岡市初出店の食品スーパーに、専門店を目的とする来店も重ねられる点に意味がある。ただし、別棟の店舗同士では、一方に来た客が他方にも入るとは限らない。駐車場から直接入れる便利さは、一店舗だけで用事を済ませやすいことでもある。食品と雑貨を並べた効果を確かめるには、開業時のにぎわいに加え、複数店舗の併用や継続的な来店を見る必要がある。

ロフト側から見ると、標準的な売場を独立棟で成立させられれば、大型モールの空き区画に加え、食品スーパーと専門店を平面的に配置する施設も出店候補となり得る。今後の横展開方針は未公表だが、地方都市での出店余地を広げる可能性はある。高岡で問われるのは、話題性のある雑貨を求める来店を、普段の買い物の中で繰り返してもらえるかだ。その定着が、今回の店舗形式の価値を左右する。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。

【高岡ロフト概要】

◇店舗名:高岡ロフト

◇開店日:2026年11月20日(金)

◇売場面積:約189坪(約624㎡)

◇所在地:富山県高岡市早川550番地1 アルプラタウン高岡 ロフト棟

◇営業時間:午前10時~午後8時

◇休業日:アルプラタウン高岡に準ずる      


【アルプラタウン高岡概要】

◇開業日:2026年11月20日(金) 

◇店舗面積:7,290㎡

◇運営管理:株式会社平和堂  

◇テナント:8店舗

◇駐車場:330台

◇アクセス:あいの風とやま鉄道高岡やぶなみ駅より徒歩13分

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