株式会社Birchbitは10月11日、JR北広島駅直結の「トナリエ北広島」3階に、テニスなどの要素を持つスポーツ、ピックルボールのコート「tonari de pickle」を開いた。空きテナント区画を利用し、床はコンクリートのまま、正規サイズよりやや小さいコートを設置。競技施設としての本格整備より、普段着で立ち寄れる運動と交流の場を目指す。

空き区画を抱えるデベロッパーにとって、こうした期間限定利用は検討に値する。専用内装への投資を抑えられれば、次のテナントを募集しながら、新しい来館目的を試せるからだ。ただし、本件の投資額や施設側の費用負担は公表されていない。低コストという説明だけで導入効果を判断することはできない。

今回の立地には、運動の場を設ける理由がある。運営会社は、野球シーズンが終わる冬の来訪減少と、雪で屋外活動が制限される点を背景に挙げる。駅直結の屋内空間なら、天候に左右されにくい利用先になり得る。館内の飲食店などと組み合わせた滞在も期待できるが、集客や購買への効果は今後の検証事項だ。

一方、設置は2027年3月までの予定で、新しいテナントが決まれば終了する。営業は月約14日。単発の体験だけでなく、月額会員制度によって継続利用も促す仕組みだが、同じ場所で通い続けられる期間は確定していない。ここに、空室を柔軟に貸したい施設側と、利用習慣を育てたい運営側の時間軸の違いがある。

物販催事では開催期間中の購買が中心になるが、スポーツでは再訪や利用者同士のつながりも価値になる。期間が短すぎれば、その可能性を測る前に営業が終わりかねない。反対に、長期確保を前提にすれば、空き区画を使う柔軟さは小さくなる。導入時には、何を検証するために、どの程度の営業期間が必要かを双方で合わせる必要がある。

他施設が参考にすべきなのは、ピックルボールという種目に加え、この期間条件の設計だ。最低限確保する営業期間や終了の予告時期、別区画へ移れる可能性をあらかじめ協議しておけば、募集活動と継続利用の両立を図りやすい。Birchbitは終了時に別の空間で同様の取り組みを企画するとしているが、移転先は示していない。

評価も、その区画の収入や参加人数だけでは足りない。再訪率、利用前後の館内購買、平日や閑散時間帯の来館などを確認できれば、将来のテナント構成を考える材料になる。空室を一時的に使って終えるのか、地域に合う利用目的を見つけて次につなぐのか。暫定利用の価値を左右するのは、導入の手軽さとともに、検証する時間と終了後の受け皿を用意できるかである。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。

施設概要

名称:tonari de pickle(トナリでピックル)

所在地:〒061-1133 北海道北広島市栄町1-52 トナリエ北広島 3F

アクセス:JR千歳線「北広島駅」から徒歩2分(改札口直結)

新千歳空港駅・札幌駅から電車で約20分

オープン日:2026年10月11日(日)

設置期間:2027年3月まで予定

(毎月約14日間オープン)

営業日・営業時間:

tonari de pickle情報サイト、または Instagramを要確認

コート:コンクリート床1面(正規サイズよりやや小さめ)

料金:

  • オープンコート1人1時間1,000円、30分600円
  • レンタルコート1面1時間3,800円(北海道民特別価格2,000円、8名まで)
  • 体験セッション1人1時間2,600円(パドルレンタル込み、1回6名まで)
  • ゲストレッスン&イベントは内容により異なる
  • 月額メンバーシップ4,300円(オープンコート6回分+レンタルコート1時間無料)

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