閉館までの7カ月を遊び場に 渋谷東武ホテル地下にネオンピックルボール施設
株式会社MIC FIELDと株式会社しんかは、渋谷東武ホテル地下2階に「NEON PICKLEBALL CLUB」を開設した。2026年8月1日にプレオープンし、8月8日にグランドオープンする。照明を落とした空間にブラックライトとネオンを組み合わせ、2面のコートでピックルボールを楽しめる施設だ。営業は12時から22時までを予定し、初心者向け体験会やナイトトーナメント、企業交流会、訪日客向けイベントも行う。
この出店で注目すべきなのは、ネオン演出そのものよりも営業期間である。施設は2027年2月末までの期間限定。一方、渋谷東武ホテルも賃貸借契約の満了に伴い、同月末頃をめどに営業を終了する。1975年に開業した205室のホテルが、閉館まで残された約7カ月を新しい集客装置の実験期間へ変えた形だ。
閉館が決まった建物では、長期契約を前提とするテナント誘致や大規模な内装投資は難しい。しかし、空いた区画をそのまま止めておけば、賃料機会だけでなく館内の活気も失われる。今回の施設は、2面のコート、照明演出、更衣室、用具貸出を組み合わせ、空き区画を短期間の体験型施設へ転換した。
100人限定の「SHIBUYA PICKLEBALL CLUB」も立ち上げ、入会金3,000円、月会費1,000円を7カ月分に設定する。単発利用だけを集めるのではなく、営業終了までの時間をあらかじめ区切ったうえで、利用者同士のコミュニティを形成しようとしている点が興味深い。
ピックルボールは、テニスコートの約3分の1、バドミントンコートと同程度の広さでプレーできる。大規模な競技場を必要とせず、既存建物の屋内空間へ導入しやすいことは、遊休区画を活用するうえで大きな利点になる。
2026年7月に開業した「Sansanピックルボールコート池袋」は、屋内3面、屋外4面に加え、ラウンジ、シャワー、ワークスペースを備え、朝6時から営業する。仕事の前後にも繰り返し利用される、日常的な競技・交流拠点を目指した施設だ。
対して渋谷はコートを2面に絞り、ネオン、POP UP、アパレル、夜間イベントを組み合わせる。競技環境の充実で池袋と競うのではなく、友人や同僚が集まり、写真や交流も含めて楽しむ「都市型レジャー」として設計した点が差分になる。
ホテルの1階と地下1階には飲食店が営業しており、運営会社は近隣のコワーキングサロンやレンタルスペースとの連携も掲げる。プレー後の飲食や交流会まで含めれば、地下2階だけで完結させず、館内や周辺へ消費を広げる導線も描ける。
閉館は、施設の役割が直ちに終わることを意味しない。残された時間と空間をどう編集するかによって、最後まで人を呼び、街との接点をつくることができる。
NEON PICKLEBALL CLUBは、長期リーシングが難しい閉館前の区画に、期間限定の体験型コンテンツを導入する暫定利用の実例となる。ネオンに照らされているのはコートだけではない。使われなくなりかけた空間に、閉館までの新しい役割を与える取り組みでもある。
施設概要
施設名
NEON PICKLEBALL CLUB所在地
渋谷東武ホテル 地下2階
東京都渋谷区宇田川町3-1
プレオープン期間
2026年8月1日(土)~8月7日(金)
グランドオープン
2026年8月8日(土)
営業期間
2027年2月末まで(予定)
営業時間
12:00-22:00(予定)
コート数
2面
手軽で参加可能!
パドル・ボール無料貸出
周辺設備
トイレ・更衣室(男女あり)・1F・地下1Fに飲食店併設
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