役場が町の“小さな商業拠点”になる 木曽岬町に無人カフェ「セルフカフェ」開業
無人型セルフサービスカフェ「セルフカフェ」が2026年7月13日、三重県桑名郡木曽岬町の役場1階にオープンした。運営するセルフカフェ株式会社と木曽岬町が締結した包括連携協定に基づく出店で、同社にとって行政との協働による地域連携型カフェの第1弾となる。
セルフカフェ木曽岬店は24席を設け、電源とWi-Fiを備える。会員登録は不要で、ドリンクを購入すれば仕事や勉強、読書、打ち合わせなどに利用できる。決済はキャッシュレスのみ。ブランド公式店舗ページでは、月・水・木・金曜日は22時、土曜日は20時、日曜・祝休日は18時までの営業とされている。役場内への出店でありながら、行政窓口の利用者だけを対象とした店舗ではない。
木曽岬町の人口は2026年6月1日時点で5,826人。町内に鉄道駅はなく、隣接する弥富市の近鉄、JR、名鉄の各駅と自主運行バスで結ばれている。大きな駅前商圏を持たない小規模自治体では、一般的な有人カフェを長時間営業させるには、人材確保と運営コストの壁がある。無人運営によって固定費を抑えられるセルフカフェは、こうした地域でも滞在場所を維持できる可能性を持つ。
注目したいのは、木曽岬町が役場周辺の複合型施設に、行政以外の機能を重ねていることだ。同施設には2018年に町立図書館と町民ホールが開業。2024年にはブックオフとの地域連携協定により、図書館内に町内初の書店「ふるさとブックオフ」が設けられた。全国2例目の取り組みで、書店のない町に本を購入できる場所をつくった。
今回のセルフカフェも、その延長線上にある。図書館が本を読む場所、ふるさとブックオフが本を買う場所を補い、セルフカフェは会話や仕事、学習ができる場所を加える。通常の商業施設であれば複数のテナントが担う機能を、木曽岬町では役場を中心とした公共施設に集約し始めている。
全国60店舗以上を展開するセルフカフェにとっても、今回の出店は新しい販路になる。これまでの駅前や商業施設、住宅地だけでなく、役所や図書館、文化施設へ展開できれば、通行量ではなく地域に不足する機能を基準に出店場所を選べる。
役場にカフェを置いたというだけではない。有人店舗が成立しにくい地域で、民間の無人店舗を公共施設に組み込み、行政施設を手続きの場から日常的に滞在する場へ変える。木曽岬町役場は、人口の小さな町における新しい商業拠点の形を示し始めている。以下、ウッドデザインパーク株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要と画像を引用。
出店概要
店舗名:セルフカフェ 木曽岬店
所在地:〒498-8503 三重県桑名郡木曽岬町大字西対海地251番地 木曽岬町役場1階
オープン日:2026年7月13日(月)
営業時間:市役所開庁時間に準ずる
店舗HP:セルフカフェ木曽岬店
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