りんご飴の成功モデルを今川焼きへ 「月のうさぎ」が幕張新都心で試す第二ブランド戦略
株式会社MARUが展開する「浅草今川焼き 月のうさぎ」が、2026年8月7日、イオンモール幕張新都心のグランドモール1階に期間限定でオープンする。千葉県への出店は初めて。粒あんとカスタードを税別230円、5個セットを税別1,000円で販売し、買い物途中のおやつから家族への持ち帰りまでを取り込む。
今回の出店で注目したいのは、今川焼きそのものの新しさではない。MARUは、祭りや屋台で食べる印象が強かったりんご飴を、品質、見た目、食べやすさにこだわった日常のスイーツへと再編集し、「代官山Candy apple」を育ててきた企業だ。2020年に設立され、飲食業、卸売業、小売業を手掛けている。
「月のうさぎ」でも、その手法は共通している。誰もが知る昔ながらの菓子を大きく作り変えるのではなく、北海道産小豆、甘さを抑えた餡、焼きたてのライブ感、持ち帰りやすい価格とパッケージによって、現在の商業施設で選ばれる商品へ整えている。派手な新規性よりも、幅広い世代が迷わず購入できる安心感を価値に変えるブランド設計だ。
同ブランドは2026年4月、イオンモールりんくう泉南で始動した。6月にはイオンモール新潟亀田インターの既存店を「Candy apple 甘味処」へ改装し、りんご飴、ストロベリーチョコ、今川焼きを一つの売場で展開している。単独店舗だけでなく、既存ブランドとの複合化も進めており、MARUが一つの商品に依存しない甘味ブランド群を構築しようとしていることが分かる。
出店先のイオンモール幕張新都心は、総賃貸面積約12万8,000平方メートル、駐車台数約7,300台、専門店約360店を擁する大型施設で、JR京葉線の幕張豊砂駅に直結する。広域から集まるファミリー客が長時間滞在する施設では、今川焼きは単独で来館目的をつくる商品ではない。しかし、休憩時の即食、家族でのシェア、帰宅前の手土産という複数の購買場面に入り込める。大型モールの回遊を売上へ変換しやすい商材である。
一方、今回は常設店ではなく期間限定店だ。幕張新都心ほど客層と来館目的が幅広い施設であれば、年代別の支持、購入時間帯、セット販売の比率、既存のCandy appleとの相乗効果まで検証できる。今回の出店は、千葉県での認知獲得と同時に、今川焼きを第二の全国ブランドへ育てられるかを見極めるテストの意味も持つと考えられる。
「1日3,000個」という販売実績は企業発表であり、集計期間などの詳細は明らかにされていない。それでも、りんご飴に続いて今川焼きまで専門店化し、大型商業施設へ短期間で展開する動きは明確だ。MARUが販売しているのは、単なる懐かしい菓子ではない。世代を超えて知られている商品を、現代のモールで再び売れる形へ組み直す仕組みそのものである。以下、株式会社MARUのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店舗概要
店舗名:浅草今川焼き 月のうさぎ イオンモール幕張新都心店
オープン日:2026年【8月7日(金)】
所在地:千葉県千葉市美浜区豊砂1-1
イオンモール幕張新都心 グランドモール1階
アクセス:JR京葉線「幕張豊砂」駅直結
営業時間:【10時~21時】
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