ダイナム、閉鎖パチンコ店をクレーンゲームへ 一宮で始まる「遊技資産」の再編集
ダイナムジャパンホールディングスは2026年8月1日、愛知県一宮市に「クレーンマート愛知一宮店」を開業した。食品や日用品を主な景品とする「スーパーマーケット型クレーンゲーム」の2号店で、6月に開業した大阪泉佐野店に続く愛知県初出店となる。店舗は5月19日に閉店した「夢屋一宮店」の跡地を活用。約11年間パチンコホールとして営業してきた場所を、主婦やファミリー層が日常的に利用できるアミューズメント施設へ転換した。
今回の出店で注目すべきは、クレーンゲームの景品に食品や生活用品をそろえたことだけではない。一宮市内では「お宝発見一宮店」も、ドリンク、食品、菓子、生活用品、フルーツ、生鮮食品をクレーンゲーム景品として展開している。生活必需品を扱うゲームセンターそのものは、地域で前例のない業態ではない。
それでもクレーンマートが重要なのは、ダイナムグループが閉鎖したパチンコホールを自ら新業態へ転換する仕組みを、短期間で横展開し始めた点にある。1号店の大阪泉佐野店も、4月12日に閉店した「ダイナム大阪泉佐野店」の跡地に6月20日開業した。愛知一宮店も閉店から約2カ月半で再始動しており、建物や広い駐車場、ロードサイドの視認性を生かしながら、従来とは異なる顧客を呼び込む再生モデルが形になりつつある。
ダイナムジャパンホールディングスは2026年3月期、2店舗を新規開店する一方で不採算店舗6店を閉鎖し、期末のパチンコホール数は423店舗となった。決算発表では、将来の新規事業への転換を見据えた減損処理を実施したことに加え、閉鎖ホールの有効活用とパチンコ事業で培ったノウハウを用いてクレーンゲーム市場へ参入する方針を示している。クレーンマートは余剰不動産の穴埋めではなく、既存の遊技資産を次の収益源へ組み替えるための事業である。
パチンコホールからクレーンゲーム施設への転換は、客層の再編集でもある。成人中心だった施設を、子どもや主婦を含む家族が入りやすい場所へ変え、食品や日用品を通じて娯楽を日常の買い物に近づける。毎日でも立ち寄れる店を目指すなら、景品の珍しさよりも、取りやすさ、商品更新、来店頻度を維持する運営力が問われるだろう。
全国に店舗網を持つダイナムにとって、一宮店の成否は一店舗の売上だけにとどまらない。閉鎖ホールを解体や売却に回すのではなく、地域との接点を残したままファミリー向け施設へ転換できるのか。クレーンマート愛知一宮店は、縮小するパチンコ店舗網を、新しい生活密着型アミューズメントへ再編できるかを測る2例目の実証店となる。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。



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