大戸屋がカメイドクロックに出店 地元名店跡地で進む「日常使い」への再編集
大戸屋ごはん処は2026年7月31日、東京都江東区の「カメイドクロック」1階に新店を開業した。店舗は52席を備え、営業時間は10時から22時まで。JR亀戸駅東口から徒歩2分という駅近立地でありながら、館内には駐車場もあり、買い物客や近隣住民の食事需要を幅広く取り込む店となる。
注目したいのは、大戸屋が入った1階130区画の変化だ。ここでは開業時から、江東区の老舗精肉店が手掛ける焼肉店「肉の田じま」が営業していた。同店は2026年3月29日に閉店。カメイドクロックが開業時に掲げた「下町とニューカルチャーの融合」を象徴する、地元発の有力店の一つだった。
その跡に入ったのが、全国展開する定食チェーンの大戸屋である。個性的な地元店から全国ブランドへの交代だけを見れば、施設の独自性が薄れたようにも映る。しかし、商業施設の運営という視点では、別の意味が見えてくる。
大戸屋の強みは、単身客から家族まで利用しやすく、昼食、夕食、テイクアウトと利用場面が広いことにある。焼肉のように利用動機が比較的限定される業態に対し、定食は日常的な食事需要を取り込みやすい。
隣接する131区画には144席の「南房総 やまと寿司」、132区画には「焼肉きんぐ」が並ぶ。寿司と焼肉が家族外食や週末需要を担う一方、大戸屋は一人客や平日の食事、買い物途中の短時間利用を補完できる。3店舗の役割が重ならず、1階のレストランゾーンは利用頻度と客層の幅を広げた。
カメイドクロックは2022年4月、136店舗で開業した。隣接する「プラウドタワー亀戸クロス」は総戸数934戸を擁し、施設そのものが住宅と一体になった生活拠点である。開業時には地元名店や新業態によって話題をつくることが重要だったが、開業から4年を経た現在は、近隣住民が繰り返し使う理由をどう増やすかが問われる段階に入っている。
さらに亀戸2丁目の駅前ビル2階には、既存の「大戸屋ごはん処 亀戸駅前店」が営業している。新店は既存店の単純な代替ではなく、駅前の通勤・通学客を受け止める店舗と、商業施設の買い物客や住宅居住者を受け止める店舗を同一商圏に置く形だ。立地と利用目的の異なる二つの生活導線を押さえる出店と見ることができる。
大戸屋の出店は派手な新業態ではない。だが、地元色を前面に出した開業期のリーシングから、日常の食事を確実に取り込むリーシングへと、少なくともこの区画の役割が変わったことを示している。
カメイドクロックが「一度行きたい施設」から「普段使いする施設」へ定着していくうえで、象徴的なテナント交代となりそうだ。以下、プレスリリースから店舗概要と画像を引用。
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カメイドクロック店
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〒136-0071東京都江東区亀戸6-31-6 KAMEIDO CLOCK1F
TEL:03-5875-2700
営業時間:10:00~22:00(L.O 21:30)
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