世界で復調するGap、日本で再成長なるか 浅草ROX店が占う次の一手
ギャップジャパンは9月18日、浅草ROX・3Gの3階に「Gap浅草ROX店」をオープンする。浅草エリアでは初出店となり、ウィメンズ、メンズ、キッズ、ベビーを揃えるほか、刺繍やワッペンで商品をアレンジできるカスタマイズステーションも設置する。小型店ではなく、Gapの世界観を幅広い世代へ見せる店舗だ。
今回の出店を考えるうえで重要なのが、世界のGapと日本のGapを分けて見ることだ。
Gapブランドは現在、グローバルでは明確な復調局面にある。Gap Inc.の2026年度第2四半期では、Gapブランドの売上高は前年同期比9%増、既存店売上高は10%増。デニムやフリース、キッズ・ベビーなどのカテゴリーが好調で、ブランド再生が数字にも表れている。
しかし、日本市場まで同じように復調しているとは言い難い。2015年には国内160店舗を超えていたGapは、2023年4月時点で128店舗、2026年5月時点ではアウトレットを含め112店舗まで減少している。
象徴的だったのが旗艦店の縮小だ。渋谷店を2017年、原宿店を2019年に閉店し、2023年には最後の国内旗艦店だった銀座店も閉店した。銀座店閉店時、同社は「不動産ポートフォリオの分析」の一環として説明している。かつて日本の主要都市で大型旗艦店を構え、ブランドそのものを目的地化していた時代とは明らかに状況が違う。
だからこそ浅草ROXへの出店は興味深い。
選んだのは銀座や表参道の路面大型店ではなく、観光客と地域住民の双方が使う既存商業施設だ。しかも浅草ROX・3Gの3階では、9月17日にWEGO、翌18日にGapが相次いで開業する。現在の同フロアはGap、WEGO、ブランドリユースのWonderREX、洋服の青山という構成となり、衣料品を中心としたフロアへ性格を強めている。
Gapにとっても、これは単なる観光地出店ではない。メンズ、ウィメンズだけでなくキッズ、ベビーまで投入する以上、訪日客だけを狙った店舗とは考えにくい。国内観光客、ファミリー、地域住民まで取り込める浅草という複合的な商圏で、現在のGapの商品力がどこまで通用するかを試す店舗と見る方が自然だ。
日本にはユニクロやGUをはじめ、価格、機能、商品回転で極めて強い競合が存在する。世界でGapブランドが再び支持を取り戻したからといって、それがそのまま日本市場の回復につながるわけではない。
むしろ浅草ROX店の意味はそこにある。
160店超から112店へ縮小してきた日本のGapが、グローバルで進むブランド再生を日本でも成長に転換できるのか。巨大な旗艦店ではなく、観光と日常が交差する浅草の商業施設を選んだ今回の出店は、その答えを探る一つの試金石になりそうだ。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
Gap浅草ROX店
オープン日:2026年9月18日(金)10:30
所在地:〒111-0032 東京都台東区浅草1-26-5 ROX・3G 3F
電話番号:03-5811-1022
営業時間:10:30 – 21:00
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