「鎌倉」から「京都」「お出汁」へ サンマルクHDが進める和風イメージの再編集
株式会社鎌倉パスタは2026年9月1日、「おだしもん あべのハルカス店」を大阪市阿倍野区のあべのハルカス12階に開業する。関西ではHEP FIVE店に続く2店舗目となる。
「おだしもん」は、店内で仕込む出汁を使ったパスタや玄米どんぶり、和風スイーツを提供する業態だ。パスタには、かつお、さば、あじ、うるめいわしなど8種類の食材を配合した黄金だしなどを使用。自家製豆腐の食べ放題も用意する。
興味深いのは、運営会社の名称と所在地である。鎌倉パスタという名前から鎌倉発祥を想像し、京都市に置かれた本社と出汁を見れば京都発祥の業態にも見える。しかし、どちらも違う。
鎌倉パスタは、岡山で創業したサンマルクが2004年に岡山市で始めた自社開発業態だ。2006年の分社化によって株式会社鎌倉パスタが設立され、現在も登記上の本店は岡山市にある。「鎌倉」は発祥地ではなく、和の落ち着きや上質感を伝えるブランド名として機能してきた。サンマルクHDの沿革
そのサンマルクHDは2026年5月、商品開発や店舗開発、営業部門などの中核機能を岡山から京都へ移し、京都本社を設立した。目的として掲げたのは、京都の食文化の深耕と「京都ブランド」を活用した国内外への展開である。京都本社設立の発表
ただし、「おだしもん」も京都で生まれたわけではない。1号店は2023年に開業した北千住マルイ店である。鎌倉という和の記号から出発し、出汁、あまいもん、京都本社へと、より具体的な日本文化のイメージを重ねてきたことになる。
今回のあべのハルカス店は、その和風業態を若者中心のHEP FIVEから、ファミリーや中高年、観光客も利用する百貨店のレストラン街へ広げる出店だ。パスタだけでなく、玄米どんぶりとスイーツを揃えることで、食事から喫茶まで利用時間を広げられる。
同じ9月1日には、同じ12階にサンマルクHDの「BAKERY RESTAURANT C」も開業する。出店発表 和の出汁と進化系パンという異なる業態を同時投入し、ハルカスの幅広い飲食需要をグループで取り込む構えだ。
岡山で生まれ、「鎌倉」を名乗り、京都に事業本社を置いて「お出汁」を売る。穿った見方をすれば、和風イメージを幾重にも重ねた戦略である。しかし、地名の由来よりも、消費者が期待する「日本らしい食体験」を商品と空間で成立させられるか。その成否こそが、あべのハルカス店で問われる。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【店舗概要】
店舗名 :おだしもん あべのハルカス店
オープン日 :2026年9月1日(火)
住所 :大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目1−43 12F
営業時間 :11:00~22:00(L.o. 21:00)
定休日 :あべのハルカスの休館日に準じます
FOR TENANT
商業施設への出店をお考えですか?
全国のショッピングセンター・商業施設への出店情報を無料で受け取れます。希望エリア・業態を登録するだけで、施設側からアプローチが届く仕組みです。
無料で出店希望を登録する →








