ブルーボトルコーヒー、鎌倉に湘南エリア初出店 観光動線に“憩う時間”を差し込む新カフェ
ブルーボトルコーヒージャパンは、2026年5月29日、神奈川県鎌倉市小町の「フィル・パーク鎌倉」1階に「ブルーボトルコーヒー 鎌倉カフェ」をオープンする。湘南・鎌倉エリアでは初出店となり、神奈川県内では2020年に開業した「NEWoMan YOKOHAMA カフェスタンド」「みなとみらいカフェ」に続く3店舗目。県内への出店は6年ぶりとなる。店舗はJR横須賀線・江ノ島電鉄「鎌倉駅」から徒歩3分、店舗面積は133.25㎡、席数は38席で、店内22席、テラス16席を設ける。営業時間は8時から19時まで。
鎌倉カフェの立地は、鎌倉駅と鶴岡八幡宮の中ほどにあたる。賑わいのある小町通りと、段葛が続く若宮大路を結ぶ小径に位置し、観光客の主動線に近接しながらも、通りの喧騒から少し距離を置いた場所にある。鎌倉観光は、駅から小町通り、鶴岡八幡宮、さらに海や寺社へと回遊する流れが強い。その途中に、単なるテイクアウト需要ではなく、座って休み、街の空気を受け止めるカフェを置くことに今回の出店の意味がある。
鎌倉市の2024年の延入込観光客数は約1,594万人で、前年比129.8%となった。観光需要が回復する一方で、鎌倉の中心部では歩行者の集中や滞在場所の不足も課題になりやすい。飲食や物販が観光消費を受け止めるだけでなく、街歩きの途中に「憩う場所」をどう設けるかは、観光地の商業にとって重要な要素になっている。ブルーボトルコーヒーの出店は、人流をそのまま刈り取るというより、鎌倉を訪れた人が一度腰を下ろし、時間を使う理由をつくる出店といえる。
空間デザインでは、「古都鎌倉の風景」をコンセプトに掲げる。デザインはninkipen!の今津康夫氏が担当し、同氏がブルーボトルコーヒーのカフェデザインを手掛けるのは今回が初めてとなる。店内のステンレス天井は、鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムのピロティー天井にきらめく蓮池水面の光と影から着想したもの。照明や壁の一部にはコーヒーで染色した和紙を使用し、ソファには鎌倉の初夏を想起させる紫陽花色のファブリックを採用する。ウォールナット素材も取り入れ、観光地の高揚感よりも、落ち着いた滞在感を重視した空間に仕上げる。
ブルーボトルコーヒーは、2002年に米国カリフォルニア州オークランドで誕生したスペシャルティコーヒーブランドで、日本国内でも地域ごとの立地や建築、街の文脈を取り込んだ店舗づくりを進めてきた。今回の鎌倉カフェも、鎌倉という観光地の知名度に乗るだけではなく、土地の記憶や季節感を店舗体験に落とし込むことで、ブランド価値を積み上げる出店となる。コーヒーそのものだけでなく、「どの街で、どのように過ごすか」まで含めて体験を設計する点に、ブルーボトルらしい出店手法が表れている。
メニュー面でも、鎌倉での滞在や街歩きとの接続を意識した構成が見える。鎌倉カフェではスペシャルティコーヒーをはじめ、抹茶ラテなどのノンコーヒードリンクを提供するほか、シーズナルブレンド「ゴールデンアワーブレンド」、NOLAシリーズの季節限定ドリンクを展開する。さらに、「ワッフルパフェ マンゴー」を全国のカフェに先駆けて発売するほか、「リエージュワッフル 抹茶」やサンドイッチ類は鎌倉カフェと原宿カフェで提供するメニューとして用意される。観光途中の休憩、朝の散策、テラス席での滞在など、利用シーンを複数持たせている点も特徴だ。
限定アイテムとしては、「Ball&Chain」とコラボレーションした「エンブロイダリーエコバッグ — 鎌倉 —」を、鎌倉カフェと公式オンラインストア限定で販売する。鎌倉を象徴する紫陽花を刺繍で施したバッグで、観光地らしい記念性と、日常使いできるプロダクト性を両立させた商品となる。観光地出店では、限定品が土産需要を担うだけでなく、来店目的そのものを生む。カフェ体験、街歩き、限定商品が一体となることで、鎌倉カフェは単なる新店ではなく、ブルーボトルが鎌倉という土地とどう関係を結ぶかを示す店舗になりそうだ。
出店先となるフィル・パーク鎌倉は、フィル・カンパニーが土地購入から建物建築まで一貫して手掛け、2025年10月に完成した商業テナントビルである。小町通りから若宮大路へ抜ける主要な通りの一つに面し、前面道路や交差点から店舗入口がわかりやすい設計とされる。鎌倉の観光動線に接しながら、街並みに溶け込むカフェや物販など多様な業態の出店を予定する施設に、ブルーボトルコーヒーが入ることは、同施設の性格づけにも大きく関わる。
鎌倉カフェは、観光地におけるブランド出店のあり方を示す店舗でもある。観光客が多い場所に出るだけなら、より強い通行量に面した立地も考えられる。しかし今回の出店は、小町通りと若宮大路のあいだにある小径に、休息と滞在の場をつくる。鎌倉の賑わいを消費するのではなく、街歩きの流れの中に静かな時間を差し込む。その距離感こそが、ブルーボトルコーヒーが鎌倉に入る意味になる。以下、Blue Bottle Coffee Japan合同会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店舗概要
ブルーボトルコーヒー 鎌倉カフェ
※2026年5月29日(金) GRAND OPEN
神奈川県鎌倉市小町2-8-34 フィル・パーク鎌倉1階
営業時間 8:00〜19:00
店舗面積 133.25㎡
席数 38席 (店内22席、テラス16席)
アクセス
JR横須賀線「鎌倉駅」、江ノ島電鉄「鎌倉駅」 徒歩3分
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