新たなまちづくりの形
今回のニュースは商業施設と少し離れたニュースになります。ここ数年高架下で新たな動きがうごめいています。老朽化の進んだ東京近郊の高架下を耐震補強しながら次のまちづくりに向けての準備がちゃくちゃくと進んでいます。東急電鉄では飲食店を強化したり、商業施設を新設したりと話題に事欠かない高架下事業。今回はJRが中央線の高架下をリノベーションしたというニュース。東日本旅客鉄道株式会社ではこんかい中央線の高架下で大学の目の前のロケーションを学生寮として開発。寮タイプのものから個室タイプのものまで幅広く整備し100室を超える居住空間を新設。カフェテラスなどを兼ね備え食事付き学生向け賃貸住宅となるとのこと。周辺地域と連携して、地域活性も視野においた地域貢献型の事業になる模様。まわりの商業の活性化とアルバイトとしての働き手が周辺地域に対して供給されることになるので周辺駅は活性化されていくのではないかと思います。高架下事業の幅の広さそして可能性には今後も目をみはるものがあります。以下、東日本旅客鉄道株式会社のプレスリリースより抜粋。
高架下(東小金井駅~武蔵小金井駅駅間)に学生向け賃貸住宅を新設します
~学生どうしのコミュニティ形成と地域との交流を通じ、中央線沿線での豊かなくらしを提供します~
○JR東日本グループでは、「生活サービス事業成長ビジョン(NEXT10)」のもと、事業の変革及び創造に取り組んでおり、「住んでよかった」沿線づくりを推進するため、2026年度までに管理住戸3,000戸を目指し、これまで様々なコンセプトで「提案型賃貸住宅」を展開しております。
○このたび、東日本旅客鉄道株式会社(代表取締役社長:深澤祐二)は、グループ会社の株式会社JR中央ラインモール(代表取締役社長:石井圭)と連携し、「提案型賃貸住宅」推進の一環として、中央線東小金井駅~武蔵小金井駅間の高架下に、食事付き学生向け賃貸住宅「Chuo Line House KOGANEI※」(中央ラインハウス小金井/C・L・H KOGANEI)を2019年9月11日から入居者募集を開始し、2020年春に開業いたします。
○「Chuo Line House KOGANEI」は、住環境や食事の提供にとどまらず、敷地内に設置されたホールを通じ、学生と地域交流の機会を創出することで、中央線沿線の「豊かなくらし」の実現を目指します。
※登録商標出願中
「Chuo Line House KOGANEI」(中央ラインハウス小金井)は、沿線に大学キャンパスを多く有する中央線の東小金井駅と武蔵小金井駅の駅間に位置し、延長が約400mとなります。
「プライベートに配慮しつつも、交流を育み新しいライフスタイルを提案する」ことをデザインコンセプトに建築家 北山恒氏、谷内田章夫氏、木下道郎氏を起用しました。
また、(株)JR中央ラインモールは発足以降9年間にわたり、駅業務の受託、商業施設nonowaの運営、各種イベント等の実施を通して地域との連携関係を培ってきました。その関係を活かしながら、併設したホール等において、ご入居いただいた学生と地域を結び付けるプログラムを通じ、学生のさらなる成長や地域のさらなる活性化に貢献してまいります。
1 特徴
●StudioタイプとShareタイプ、様々な入居ニーズに対応したデザイナーズ物件
本施設は、居室内設備の充実したプライベート性の高いStudioタイプの部屋(C棟)と共用部を充実させプライベート空間は最小限のShareタイプの部屋(L棟、H棟)で構成されています。入居者全員が利用できる食堂を完備し、安全性、バランスのとれた食事といった学生寮に必要な機能はもちろんのこと、学生同士の交流のため、各タイプごとに趣向の異なる共用部を設けるとともに、地域との交流のためのホールを設置しています。
●地域との交流
本物件の事業主体である(株)JR中央ラインモールが、(一社)東京学芸大Explayground推進機構※1及びVIVITA(株)※2と協定を締結し、本施設のホール等において、3社が連携して、地域の子ども達と学生が交流するプログラムなどを展開することで、学生同士の交流にとどまらず、学生と地域との交流を通じ、参加する学生の成長を促します。
居住学生のみならず、近隣大学生、大学関係者、地域住民といった多様なバックグラウンドを持つ人々が混ざり合うことで、新たな価値創造を高架下からはじめます。
※1一般社団法人東京学芸大Explayground推進機構
国立大学法人東京学芸大学とMisletoe Japan合同会社が連携し、2019年に設立。東京学芸大学小金井キャンパスを拠点とし、生涯にわたって社会の中で新しい価値を創造し続けるような営みを支える環境を「Explayground」と定義、「遊び」と「学び」をシームレスにつなげ、産官学民子どもの協働を通じた公教育のアップデートを目指していきます。(https://explayground.com/)
※2 VIVITA株式会社
子どもたちが創ってみたいモノ・挑戦してみたいコトを「好き」を仕事にしている大人たちがサポートし、一緒になって実現する活動をおこなうクリエイティブラーニングスペース「VIVISTOP」を世界3箇所(柏市・エストニア・シンガポール)で展開。現在、多くの企業とパートナーシップを組みながら、最先端のツールやマテリアル、柔軟なフレームワークを用いて、子どもたちのクリエイティビティを刺激する環境を作り続けています。(https://vivita.co/)2 施設概要
(1)所在地 :東京都小金井市緑町1丁目 他
(2)交通 :JR中央線東小金井駅 徒歩7~11分、武蔵小金井駅 徒歩11~15分
(徒歩時間は各部屋の位置に応じて変わります。)
(3)敷地面積 :3,870㎡
(4)総室数 :109室
(5)事業主体 :(株)JR中央ラインモール
(6)設計 :ワークショップ設計共同体
((有)architecture WORKSHOP、(株)エアリアル、(有)木下道郎ワークショップ)
(7)管理運営 :(株)学生情報センター