ウインウインが光る出店
商業施設への店舗誘致で気をつけたいのがその場所はそのテナントのためになるのか?逆にそのテナントが出店することでフロア、館にメリットはあるのか?固定客に喜んでいただけるのか?などなど。ただ賃料が取れれば良いなどだけ考えているとMDはガタガタになっていき、人は入るもののイマイチな商業施設に成り下がっていくことがかんたんに考えられます。華やかにオープンしてピカピカな店舗を揃えて強力な集客力で最初は突き進むも退店した店舗のあとに入るのは賃料が払える業態、会社だけ。そうなると段々その輝きもくすんでいきます。
ではどうすれば良いのか?全体でバランスを取りながら賃料バランスをみるのですが、魅力ある店舗を定期的に誘致していかなければいけません。そこで固定客のメリットを考えた誘致戦略が重要になります。そのためにはまず自社の商業施設に来訪する顧客のプロフィールがしっかりと理解できているか?というのがポイントになってきます。勿論ポイントデータなどの量的分析も大切です、フォーカスグループインタビューなどの質的な分析も大切でしょう。質的分析と量的分析の両側面から自社の館を冷静に見る目が重要になります。それプラス非常に重要なポイントが運営者の視点。日々館を見ている目でどの店舗がその館にとってメリットがあるのかを見極めることです。日々見ているので本当に館に必要なもの、求められているものが見えているはずです。運営者の視点を外した誘致は気をつけたいところです。
今回は駅直結商業施設に会社帰り、学校帰りに立ち寄りたくなる店舗が新たにオープンしたというニュース。近隣の住民のニーズ、施設利用者の属性を分析した上でここにあるべきものを誘致したという事例です。株式会社ロフトは2019年からフルラインの店舗からコスメだけを抽出したあらたな業態コスメロフトを開発。現在では表参道、東京、神奈川、千葉に5店舗を展開しておりいずれも駅チカもしくは人の交通量が多い場所に出店。今回はnonowa武蔵小金井に6店舗目を出店。この業態の強みはやはりコスメに特化した店舗というところ。
営業面積はフルラインストアのロフトと比較すると極小。30−40坪の面積に各店舗3,000種類オーバーのコスメをメインとした商品を陳列。コスメはトレンドコスメを中心として基礎化粧品から幅広く用意。同時に扱っている雑貨もトレンド雑貨など流行のものをしっかり取り扱う。ここに来れば美容の今が感じされるような店舗づくりになっています。武蔵小金井駅は乗降車数47,371人で男女比が女性比率が50%を若干超える女性が多い駅。女性のニーズをしっかり考えた出店が光ります。今後のコスメロフトの展開に注目です。以下、株式会社ロフトのプレスリリースより画像と店舗概要を引用。
<コスメロフトnonowa武蔵小金井店 店舗イメージ>
【コスメロフトnonowa武蔵小金井店 店舗概要】
⋄店舗名:コスメロフトnonowa武蔵小金井店
⋄所在地:〒184-0004 東京都小金井市本町6丁目14-29nonowa武蔵小金井
⋄電話番号:042-383-6210
⋄開業日:2022年7月13日(水)
⋄営業時間:10:00~21:00
⋄売場面積:41坪 (約136㎡)
⋄従業員数:11名