ITで顧客を把握する
商業施設の来館者データを把握する方法は日々進化し続けています。20年前はピープルカウンターという機械を館の入り口や要所に取り付け人流を把握しどこから何人が入ってきているからこの区画で売上がどうだとか、区画の坪当たりの価値が高いとか判断をしていました。他にはポイントカードシステムを利用して来館頻度や購入履歴からの顧客属性の把握などを行うこともやっていました。
2000年代に入りそれはより精度があがり、同時にインターネット閲覧データやクーポン利用データからポイントカードシステムのデータと紐付けることでより一層顧客像というものが色濃く見えるようになっていきました。肝になるのはあるデータとあるデータの紐付けという点である程度の仮説を組み立て、その仮説検証を行わなければならないのですが連関性から検証をしていくことは非常に難しく仮説の域を抜け出せないとも言える状況に変わりはありません。
連関性を検証するためにはより多くのデータを投入し、仮説を検証していく必要性があります。そうです。いわゆるビッグデータを収集していくことが重要になります。そのためにはこれまで以上に商業施設は情報を集めていく必要があります。株式会社エーエヌラボでは今回来館者の自動車からデータを収集する仕組みを作ったとのこと。元々同社は株式会社八幡自動車商会と共同で車両を撮影して画像データを元に車両査定を行う「かいとりロボ@車®」サービスを提供しており、今回はその技術を使ってナンバー・車輌車種・乗車状況などを取得するサービスを始めたとのこと。
これまでも当該商業施設に来館する来館者数などについてはポイントカードや来館者アンケートなどでとれていましたが、どのグレードの車が何曜日に多いとかどのグレードの車が何ナンバーが多いとかより情報に深みをもたせることができるシステムとなっている模様。より多くの情報を収集しビッグデータを適切に活用することで商業施設の価値は向上していくのではないでしょうか?
以下、株式会社エーエヌラボのプレスリリースより分析イメージ画像を引用。