地元に寄り添うMDでプチリニューアル
三井は千葉、三菱は横浜という話題を聞いたことがあるだろうか?三井不動産株式会社はららぽーとだけではなく、オリエンタルランドを創設する際に京成電鉄とJVでオリエンタルランドを設立していたりもする。他方で三菱はというと企業の成り立ちが三井グループとは異なり、土佐藩出身の岩崎弥太郎という明治時代屈指の起業家が起こした企業グループでもともと土佐藩が保有していた汽船を譲り受け東京大阪間航路で活躍した後、上海航路へ進出したりと海運会社が事の起こりで、船舶周りの整備ドックを横浜に保有していたことから繋がりが深くなっていく。ランドマークタワー、ランドマークプラザなどのみなとみらい一帯を三菱地所株式会社が開発し、運営をしている。商業施設に限っては実は三菱地所株式会社だけではなく、他の三菱グループの会社も開発運営をしている。それが、横浜ダイヤビルマネジメント株式会社。
同社は三菱倉庫株式会社の関連会社で三菱倉庫が保有する横浜駅直結の横浜ベイクォーターの管理運営を行う会社。2006年夏にオープンした横浜ベイクォーターもあと数年で20年。船をイメージさせる独特な形の商業施設で地元浜っ子には一定の人気がある商業施設。シーバスの乗り場もあり、観光客にも馴染み深い場所なのではないでしょうか?その横浜ベイクォーターでプチリニューアルが行われ、7店舗が出店。その中で注目したいのが3店舗。1つは愛知県豊橋市に本店を構えるグリーンショップ・garageの姉妹店「Rust」。店舗面積は約380㎡(およそテニスコート2面分)の広さのガラス張りで開放感あふれる店内には、“大人の園芸店”をテーマにした多種多様な植物や雑貨・インテリアが並ぶとのこと。なかなかの規模感で横浜駅周辺のどの園芸店よりも大きな園芸店になることで、しっかりとした集客が期待できそうです。
次は湘南・辻堂発のグルメマフィン専門店「ME BAKE」がプロデュースする新業態のライフスタイルストア「CLOTHO」。マフィン屋さんのオーナーのセレクトショップでレディスファッションや雑貨など幅広い商品を取り扱うとのこと。新業態ということもありこれから期待というところですが、このマフィン屋さんカウンターだけの小さな店舗なんですが、行列ができる人気店。よくその店舗を見つけて、他業態で出店させたなと関心いたしました。
最後に横浜の鶏肉卸の老舗「梅や」の新業態、「横浜梅や CHICKEN EVERYDAY」が出店。本店でも定番人気の焼き鳥はもちろん、初の店頭販売となるパンプアップチキン(鶏むね肉を低温調理した、しっとり柔らかでヘルシーなチキン)やカオマンガイ、チキンブリトー、親子丼など鶏づくしの料理を提供するとのこと。横浜の鶏肉といえば梅や。その老舗の新業態を引っ張ってきたことは評価されるべきリーシングなのではないでしょうか?
地元が愛するMDを地元の人が必要なMDをうまく組み合わせたリニューアルで横浜ベイクォーターがより輝く商業施設になることを期待しています。以下、横浜ダイヤビルマネジメント株式会社のプレスリリースから店舗概要と画像を引用。
■Rust(ラスト)<横浜初>
オープン日|2023年3月24日(金)
業 態|グリーン・インテリア・ファッション
フ ロ ア|4階
営 業 時 間|11:00~20:00■CLOTHO(クロト)<新業態>
オープン日|2023年4月1日(土)
業 態|レディスファッション・古着・インテリア雑貨
フ ロ ア|3階
営 業 時 間|11:00~20:00■横浜梅や CHICKEN EVERYDAY(よこはまうめや チキン エブリデイ)<新業態>
オープン日|2023年2月1日(水)
業 態|チキン専門店
フ ロ ア|3階
営 業 時 間|11:00~21:00(L.O.20:30)
席 数|店内12席・テラス16席