高齢者と商業施設
日本の高齢化率がどういう現状かご存知でしょうか?日本は現在世界中でブッチギリの高齢化率ナンバー1の国。人口に対してなんと29.1%が65歳以上となっています。3人に1人が高齢者という社会。75歳以上で見ても人口の15%、こちらもブッチギリの1位。このブッチギリ1位の状態は2040年まで続きその後韓国に首位を明け渡すことになると目されています。2040年には35%が高齢者の国になっていきます。これらのことあまりメディアで報道しない傾向にありますが、現状と将来予測を知ることで対処がはじめて出来るようになります。
では商業施設は高齢化に対してどう臨まないといけないのでしょうか?ハードウェアはすべてバリアフリー法に則った形に変更するべきですし、新規で建設する場合はバリアフリーでないなんてありえない状況です。古いビルの場合は導線設計などの見直しなども考えなければいけません。バリアフリー法では掲示板や案内板の表示まで言及しておりますので、正しく対応すると相当レベルの高い高齢者対応ができたハードが完成します。ではソフト面はどうなのか?高齢者にあったテナントミックスを中長期目線で見ているかどうか?というのが課題になります。
人口ボリュームがある団塊の世代、団塊のjr.世代に対応したマーチャンダイジングが揃っているか今一度見直す必要があります。彼らは大量消費の申し子ですので現状でユニクロなどのナショナルブランドの衣料などを着用している可能性はありますが、選択肢が正しく与えられているか今一度検証するべきなのかもしれません。そんな高齢者の顧客向けサービス業態で注目されているのが介護予防、リハビリのデイサービス。デイサービスというと辛気臭いので毛嫌いされている商業施設もあるように見受けられますが、デイサービスがあることでデイリーに集客することも可能になります。そんなところに目をつけたのがイオンリテール株式会社。
同社はイオンスマイルというブランド名で軽度介護者向けの機能訓練に特化し、リハビリ中心の多彩な運動プログラムと運動機器、理学療法士・作業療法士等による疾患別の個別訓練サービスを展開。すでに9店舗をイオン内で展開されています。25年までに首都圏中心に30店舗の展開を目指しているとのこと。イオンスマイルの特徴は
リハビリ専門職の理学療法士や作業療法士、看護師が常駐
介護予防包括的高齢者運動トレーニング
運動・口腔・栄養の一体的なサービス提供による介護・フレイル予防
の3つとのこと。こういったサービスの市民権は得られるべきですし、前向きに受け止められるべきサービスだと思います。高齢化に寄り添うイオングループの底力を感じます。今回、新店として新浦安に出店するとのこと。以下、新店の店舗概要と画像をイオン株式会社のプレスリリースから引用。
【イオンスマイル新浦安 店舗概要】
名称:イオンスマイル新浦安店
所在地:千葉県浦安市入船1-4-1イオンスタイル新浦安西棟5階
オープン日:2022年8月1日(月)
定員:18名
営業時間:午前の部9時30分~12時40分、午後の部13時~16時10分
休業日:日・祝