ESの向上に取り組む商業施設に新たな選択肢誕生
商業施設のESって聞いたことがありますか?2000年代から徐々に各デベロッパーの間で実施され近年本格的になっているEmployee Satisfaction:従業員満足度向上。古くはロールプレイングコンテスト、VMDコンテストのように正直それで従業員の満足度が向上するの?それは意識高い販売員さんたちのモチベーション向上でしかなくないか?というものが多かったのですが、近年ではデベロッパー側でFree Wi-Fi導入やパウダールームの設置すごいところでいけば仮眠室の導入などまで進んでいます。
ES向上の背景にあるのはワークフォースの確保。出店するのはいいがそこで勤務する従業員が集まらない、働き手を確保できないという現状があります。確保したのはいいが、商業施設側の用意する休憩場所が暗く、煙く、汚い場所だったり、混みすぎていて利用ができなかったりして休憩することもままならく、辞めていく従業員も多かったという過去があります。今でもそういう商業施設は少なくなく、働き手が集まらないので店舗のバックヤードにダンボールをおいてその上で弁当を最短で食べなければ店舗が回らないという店舗も少なくはないです。
商業施設側の責務としてはテナントの従業者のポテンシャルが120%発揮され、売上が最大化される環境を整えること。各社どうすればテナントの従業者の満足度を高めることができる競うように切磋琢磨されています。今回は株式会社東急モールズデベロップメントが所有、運営するたまプラーザテラスの従業員休憩室に株式会社東急ストアが無人決済店舗を出店したというニュース。
狭小型の無人決済システムを手掛ける株式会社TOUCH TO GOが東芝テック株式会社と協業で開発したユニットを導入することで、交通系IC、クレジットカードで決済ができる店舗が誕生。取り扱い品目はもっぱら食物販でお弁当、おにぎり、パン、菓子、ドリンクになるとのこと。大きさは7平米と1坪未満の極小店舗。1坪未満であればその他多くの商業施設のバックヤードだけではなくオフィスや病院などにも設置が可能なサイズだけに今後多方面での展開が期待されます。商業施設のテナント従業者のお昼休みにちょっと買い物をしたい、休憩時間にちょっとだけ飲み物がほしいなどというニーズに的確に応えることができるMDなのではないでしょうか?これで少しでも従業者の満足度が向上することができればまさにWINWINな取り組みになっていくのではないでしょうか?
以下、無人決済システム開発の株式会社TOUCH TO GOのプレスリリースより店舗概要および画像を引用。
■店舗概要
店舗名: たまプラーザ テラス店(共用休憩室内 無人決済店舗
所在地: 神奈川県横浜市青葉区美しが丘1-1-2 たまプラーザ テラスGATE PLAZA内
営業時間: 11:00~19:00
支払方法: 交通系電子マネー、クレジットカード、
現金 (スマート決済は今後導入予定)
店舗面積: 約7㎡
取扱品目: お弁当、おにぎり、パン、菓子、ドリンク、等