ゴンチャが羽田空港第2ターミナルへ 日本茶カフェが取りたかった“空港の茶需要”
ゴンチャ ジャパンは2026年7月10日、「ゴンチャ 羽田空港第2ターミナル店」を羽田空港第2旅客ターミナル3階のテラスレストランにオープンする。羽田空港への出店は同ブランドとして初めてとなる。店舗はP3駐車場連絡橋付近に位置し、営業時間は9時から20時30分。客席は45席を用意する。
ゴンチャにとって羽田空港は、極めて象徴的な出店地である。駅前、商業施設、繁華街、郊外型施設などで広がってきた同ブランドが、国内外の移動客が交差する空港ターミナルへ入る。これまで日常のティーカフェとして広がってきたブランドが、旅の出発前、到着後、乗り継ぎや待ち時間の消費に踏み込むことになる。
ただし、この出店にはもうひとつの見方がある。羽田空港、とりわけ国内線と国際線の機能が重なる第2ターミナルは、本来であれば日本の茶ブランドが強く出るべき場所でもあった。空港は単なる交通拠点ではない。日本を出る人、日本に入る人、地方へ向かう人が、短い滞在時間の中でその国らしさを感じる場所でもある。そこで選ばれたのが、日本茶カフェではなく、台湾発のグローバルティーブランドだったことは、商業施設のテナント構成として見逃せない。
羽田空港第3ターミナルには、すでに「茶寮 伊藤園」がある。同店は江戸小路に位置し、抹茶や日本茶、甘味、軽食を通じて日本の茶文化を打ち出している。伊藤園は出店時、羽田国際線旅客ターミナルの「Made In Japan」の文脈の中で、抹茶やお茶をドリンク、甘味、土産として展開すると説明していた。これは空港における日本茶の役割を非常にわかりやすく示した事例である。
一方で、今回の第2ターミナルに入るのはゴンチャだ。ゴンチャはカスタマイズできるドリンク、スイーツ、エッグタルト、オリジナルグッズ、日本でしか味わえないフレーバーなどを展開するとしている。ここで強いのは、茶を「文化体験」としてだけでなく、「すぐ選べる日常消費」に落とし込んでいる点である。空港利用者は時間に制約がある。旅客は座ってゆっくり日本茶を味わうだけでなく、移動の合間に飲みやすく、写真にも残しやすく、同行者とも共有しやすい一杯を求める。ゴンチャはその需要に対して、すでにわかりやすい答えを持っている。
本来なら、プロントコーポレーションの和カフェ業態「和カフェ Tsumugi」や、伊藤園のような日本茶カフェが、この場所で現代的な日本のドリンク需要を取りにいく選択肢もあったはずだ。抹茶、日本茶、和スイーツという素材は、国内客にも訪日客にも訴求できる。しかも羽田空港という立地であれば、単なる飲食ではなく、日本の茶文化を持ち帰る接点にもなり得る。
それでもゴンチャが選ばれた背景には、同ブランドの勢いだけでなく、商業施設側から見た運営のわかりやすさがある。ブランド認知が高く、若年層や女性客に強く、国内外の利用者にも伝わりやすい。さらに、テイクアウト需要、短時間滞在、複数人利用、スイーツ併売まで対応できる。空港のように来訪者の目的がばらばらな場所では、この「誰にでも説明しやすい強さ」が大きい。
悔やまれるのは、日本茶ブランドが空港の茶需要を取れなかったことではなく、日本茶が“伝統”や“和の体験”の枠に収まり、日常的に選ばれる現代型ティーカフェとして前面に出きれていないように見える点である。抹茶ブームは世界的に広がっている。訪日客にとっても、日本茶は十分に魅力のあるコンテンツだ。しかし、空港ターミナルの短時間消費では、文化性だけでは足りない。選びやすさ、楽しさ、商品構成、持ち歩きやすさ、ブランドの見え方まで含めて、ひとつの商業フォーマットとして完成している必要がある。
ゴンチャの羽田初出店は、同ブランドにとっては高人流立地への自然な拡張である。一方で、羽田空港にとっては、茶というカテゴリーを日本茶ではなくグローバルティーカフェに委ねた出店でもある。日本の玄関口で、台湾発ブランドが日常の茶時間を取りにいく。そこに、現在のドリンク市場と空港商業の力関係がはっきり表れている。以下、株式会社ゴンチャ ジャパンのプレスリリースから画像と店舗概要と画像を引用。
【店舗情報】
店舗名 :ゴンチャ 羽田空港第2ターミナル店
オープン日:2026年7月10日(金)
所在地 :〒144-0041
東京都大田区羽田空港3-4-2
羽田空港第2旅客ターミナル3F テラスレストラン
(P3駐車場連絡橋付近)
営業時間 :9:00~20:30
客席 :45席(ティーカフェ)
FOR TENANT
商業施設への出店をお考えですか?
全国のショッピングセンター・商業施設への出店情報を無料で受け取れます。希望エリア・業態を登録するだけで、施設側からアプローチが届く仕組みです。
無料で出店希望を登録する →




