MOFFが犬カフェ新ブランド始動、猫カフェ次ぐ柱に育成へ──ららぽーと堺1号店で「犬種の多様性」を訴求
全国で猫カフェ・アニマルカフェ・水族館など多角的なアニマルエデュテインメント事業を展開する株式会社MOFF(茨城県石岡市)が、犬カフェ特化の新ブランド『Dog Café MOFF』を立ち上げる。第1号店を2026年7月16日、三井ショッピングパーク ららぽーと堺(大阪府堺市美原区)1階に出店する。
同社は2014年設立以来、Cat Café MOFF(国内+ハワイ3店舗)を主力に据え、体験型屋内動物園Moff animal world/cafe、都市型水族館カワスイ川崎水族館、自治体連携の霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ(2026年日本建築学会賞受賞)など、SC内テナントと公共PPP/PFI事業の両軸で事業を拡大してきた。今回の犬カフェ新設は、「猫」に次ぐ第二の柱として、犬という身近なペット市場への本格参入を意味する。
「犬種の多様性」で差別化、猫カフェとの対比を明確化
『Dog Café MOFF』のコンセプトは「まだ知らない笑顔に、きっと出会える」。リリースでは「多種多様な犬種との出会い」を強調し、犬種ごとの歴史・特性・個性を「エネルギッシュに伝える」としている。これは既存の犬カフェが特定犬種や小型犬中心の構成が多い中、犬種バリエーションを体験価値の核に据えた差別化と読める。
また、既存Cat Café MOFFが「静謐・癒し」を重視した空間設計であるのに対し、犬カフェは「活発な動きに合わせた空間」を計画中としており、業態ごとの体験設計を明確に分離する意図が見て取れる。猫カフェで培った空間演出・動物福祉ノウハウを犬に転用しつつ、動物特性の違いに応じた設計を行う姿勢は、同社の運営能力の高さを示唆する。
ららぽーと堺選定の妥当性──SC×動物コンテンツの再現性
出店先のららぽーと堺は、2014年開業、南大阪エリア最大級のSC(店舗面積約7万㎡、駐車場4,100台)で、商圏人口約120万人(車20分圏)を抱える。堺市美原区は住宅・物流エリアで観光導線は弱いが、ファミリー層の週末来館需要が厚い立地である。
MOFFはこれまで、ららぽーと立川立飛、ららぽーと名古屋みなとアクルス、ららぽーと福岡など、三井不動産系SCへの出店実績が豊富であり、今回も同様のリレーション活用と見られる。SC側にとっても、滞在時間延長・非物販体験の強化・子連れ来館動機の創出という点で、動物コンテンツは有力な誘客装置となる。
犬カフェは猫カフェ以上に「音・動き・におい」が発生しやすく、SC内配置に制約が大きいが、同社は既にカワスイ川崎水族館内に「ふれあいドッグパーク」を運営しており、SC内犬展示の運営ノウハウは蓄積済みと推定される。
業態拡張の論理──PPP/PFI実績が支える信用力
MOFFの特異性は、民間SC出店と公共施設運営を両立している点にある。霞ケ浦施設は自治体連携PPP/PFI事業として2026年に建築学会賞・茨城建築文化賞知事賞を受賞しており、動物福祉・建築設計・地域連携の三位一体で評価を得ている。この実績は、SC事業者や自治体からの信頼獲得に直結し、出店交渉における優位性となる。
また、カワスイ川崎水族館は商業施設併設型の都市型水族館として成功モデルとなっており、「商業×動物コンテンツ」の運営能力を対外的に証明している。犬カフェ新設は、こうした実績基盤の上に成立する業態拡張であり、単なる思いつきではなく、資本・ノウハウ・ネットワークの三点が揃った戦略的展開と判断できる。
今後の展望──猫カフェ型の多店舗展開は可能か
今回の1号店出店後、同社が犬カフェを猫カフェ同様に全国SC展開する可能性は高い。Cat Café MOFFは国内外含め多店舗展開しており、犬カフェも同様のフォーマット展開が想定される。ただし、犬は猫以上に個体管理・健康管理・トレーニング・スペース設計のコストがかかるため、猫カフェほどの出店ペースにはならない可能性もある。
また、リリースでは公式アプリ・Instagram・オリジナルグッズといったデジタル+物販戦略も明記されており、来店体験の前後接点をデジタルで囲い込む設計が見える。これは単なる場貸しではなく、ブランド体験の総体として犬カフェを構築する意図を示している。
結論: MOFFの犬カフェ新ブランド始動は、猫カフェに次ぐ第二の柱として、SC×動物コンテンツの再現性を試す戦略的出店である。ららぽーと堺1号店は、ファミリー層厚い立地で「犬種多様性」を訴求し、既存の犬カフェ市場との差別化を図る。PPP/PFI実績に裏打ちされた運営能力と、三井不動産系SCとのリレーションを活かし、今後の多店舗展開の起点となる可能性が高い。
以下、株式会社MOFFのプレスリリースから画像を引用。
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