ハンズ、イオンモール東浦に出店 三河・知多半島広域商圏で“目的来店型”専門店を強化
ハンズが2026年6月2日、イオンモール東浦に新店舗を開業する。出店場所は1階、売場面積は約1,235㎡。同店の開業により、ハンズの店舗網は国内外99店舗となる。今回の出店は単なる新店追加というより、ハンズが近年進めている「あなたの街のハンズ」という地域密着型の出店拡大を、三河・知多半島の広域商圏にまで押し広げる動きとして見るべき案件だ。
ハンズは現在、カインズ子会社としてグループ内で出店情報や商品開発、IT基盤を共有する体制にあり、かつての都心大型店中心の業態から、モール立地も含めた多層的な店舗展開へと軸足を移している。実際、2024年以降もイオンモール浦和美園、大高、津田沼South、高岡など、イオンモール系立地への出店が続いている。今回の東浦もその延長線上にあり、ハンズが大型ターミナルだけでなく、郊外広域集客モールでも成立する専門店として再定義されつつあることを示している。
施設側から見ても、この導入には意味がある。イオンモール東浦は2001年開業、2019年春の増床リニューアルを経て、延床面積約158,000㎡、駐車場約4,600台、専門店約170店舗という三河・知多半島有数の大型モールへ拡張してきた。2025年にもリニューアル施策を打ち出しており、館としてはファッション、飲食、シネマに加え、雑貨・文具・美容・生活提案の厚みを増す局面にある。ハンズのように文具、コスメ、生活雑貨を横断しながら“探して選ぶ楽しさ”を提供できる専門店は、滞在時間の長いファミリー型モールと相性が良い。買上点数だけでなく、館内回遊の理由もつくりやすい。
立地面でも東浦は見逃せない。最寄りの緒川駅はJR武豊線の駅で、2024年の1日平均乗車人員は1,813人。駅単体の数字は巨大とはいえないが、東浦町の公共交通計画では緒川駅東口とイオンモール東浦は利用の多い拠点として位置づけられており、鉄道だけでなくバスも含めた地域交通の結節点になっている。つまりこのモールは、駅前小商圏だけを相手にする施設ではなく、自動車来館と公共交通来館を併せ持つ広域集客拠点だ。ハンズにとっては、都市中心部の乗換駅立地とは異なる形で、週末需要と日常需要の両方を取り込める。
注目すべきは、ハンズが東浦で“何を売るか”以上に、“この街でもハンズが成立する”という実績を取りにきていることだろう。イオンモール東浦は広域型でありながら、地域住民の日常使いも強い。そのなかでハンズは、ホームセンターほど目的が限定されず、百貨店雑貨ほど高感度層に閉じない中間帯の専門店として機能できる。文具、ビューティ、生活雑貨を束ねる業態は、家族来館の中で複数世代の需要を拾いやすく、モール側にとってもテナントミックスの調整弁になりやすい。今回の出店は、ハンズが地方・郊外モールでの再現性を積み上げる一手であり、イオンモール東浦にとっては広域集客施設としての物販競争力を改めて補強する導入といえそうだ。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■ 店舗概要
店 名 : ハンズ イオンモール東浦店
出店場所 : 愛知県知多郡東浦町大字緒川字旭13−2 1階
交 通 : JR武豊線「緒川駅」下車すぐ
開 業 日 :2026年6月2日
店舗面積 : 約 1,235平方メートル




