パルコというコンテンツプラットフォームの進化
今週末注目の商業施設がOPENした。株式会社パルコが1973年の渋谷パルコ以来44年ぶりに東京23区内での新店舗をOPENした。ターゲットはちょっとおとなのパルコ。立地が御徒町で日本橋界隈の顧客を吸引しつつ、44年前にパルコに心ときめかした団塊の世代のちょっと下の層やバブル絶頂期を青年期に体験した層を取り込むMDで望んでいる。
今回注目したいのはパルコをコンテンツとしてJ.フロントリテイリングが取り込んだ事と錦糸町駅前商業施設への布石となる店舗ということかと思う。これまでのパルコとは違う、百貨店の隣で百貨店では出来ない小売業態を展開しつつ、足元商圏を意識したMDづくりはこれまでのパルコがやってこなかった取り組みなのではないかと思う。パルコというプラットフォームを東京の下町、日本橋至近に持ってきて、パルココンテンツを新たな形で昇華させた商業施設ナノではないかと思う。
今後のPARCO_yaそして錦糸町にできるPARCO(現時点でパルコ業態なのかは未定)に期待。以下、株式会社パルコのプレスリリースより抜粋。
ちょっと上の、おとなの、パルコ。「PARCO_ya(パルコヤ)」2017年11月4日(土) グランドオープン!
株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区、代表執行役社長:牧山浩三)は、2017年11月4日(土)に東京都台東区上野に、新しい屋号の商業施設「PARCO_ya(パルコヤ)」をグランドオープンします。
「PARCO_ya」は、1973年の「渋谷PARCO」オープン以来、「 PARCO」として44年ぶりの、東京23区内での新店舗出店となります。新しいエリアで、周辺環境に合わせたおとなに向けた展開により、新しい客層の獲得を目指します。株式会社パルコは、J.フロントリテイリンググループが推し進める「アーバンドミナント戦略」に沿い、店舗を核に地域とともに成長するという志に則り、株式会社大丸松坂屋百貨店が開業する複合ビル「上野フロンティアタワー」に新しい屋号(PARCO_ya)で出店します。
現在「PARCO」は、全国16店舗を展開し、マーケット状況・規模に合わせ、立地創造をしながら、それぞれのターゲット層に向けて、店舗ごとに異なるストアコンセプトで運営しています。
上野の新店に関しては、「渋谷PARCO」のようなビル全体の運営ではなく、「松坂屋上野店」「TOHOシネマズ上野」「オフィス」との複合ビルに出店し、客層が連携できる専門店を編集しました。
そして、これまでの「PARCO」と異なることを、わかりやすくお客様に伝えるため、新しい屋号「PARCO_ya」としました。
また、今までマーケットになかった新たな価値を提案することで、上野御徒町エリアのよりいっそうの地域活性化を図るとともに、これまで以上の魅力拡大に貢献していきます。ちょっと上の、おとなの、パルコ。「PARCO_ya」
グランドオープンします。「PARCO_ya」コンセプト・ターゲット
〈ストアコンセプト〉 ともだちを誘いたくなる、ちょっとおしゃれな おとなのたまり場
●団塊ジュニア世代を中心としたおとな男女(1960~1985年生まれ、30~50代)
●銀座・丸の内・日本橋に流出している近隣居住者とオフィスワーカー 〈平日〉近隣居住者とオフィスワーカー 〈土日〉来街者(ファミリー・三世代消費)・観光客(インバウンド含む)パルコとしては今まで出店していなかった東東京への出店ということであらゆる角度からのマーケティングを行い、国内有数の人口密度と人口の伸び率、働きに来る方も多いことに注目し、おとなのターゲットに対応する
“ともだちを誘いたくなる、ちょっとおしゃれなおとなのたまり場”をコンセプトにしました。都心回帰の中で、今後さらに「職」と「住」が充実する都市の一つが、上野御徒町エリアだと考えています。そこに集う都市を謳歌する人たちに向け、「ちょっとおしゃれな」提案をする業態が「パルコヤ」です。「パルコヤ」があれば、毎日が楽しくなるようなコトやモノに出会える、「共感」を持って楽しんでいただける、商業施設を目指しています。
新屋号「PARCO_ya」に込めた思い
新しいお客様に、新しいコンセプトを伝えるため、屋号も「PARCO」とベースでつながりながら後ろにyaを付けた「PARCO_ya」にします。この屋号には、さまざまな思いを込めています。英文字表記「ya」は、「yet another=もうひとつの」の略として、今までの「PARCO」に対しもうひとつの新しい「PARCO」という意味を表しています。また、日本語の「や」は、花火やお祭りの際の威勢のいい掛け声「〇〇ヤ~!」という意味や、日本の老舗をイメージさせる「〇〇屋」などを表しています。新しい顧客に向けて、Yaとは yet another、もうひとつのおとな向けパルコという意味。
パルコヤは、和の風情、情緒など、街になじみつつ、「伝統感」を表現。
パルコヤ~は、毎日打ち上がる花火とお祭りの勢い。
パルコYaは、「屋」を越えるあたらしい館の形・街との連携。ショップ構成の特徴
都心パルコに対するショップ構成の特徴●衣料品は、レディス・メンズ複合もしくはエイジレスの展開。
●コスメ強化のため、ナチュラル系に加え、メイクアップ型テナントと初取組。
●レストランは、地元老舗・こだわりの銘店中心に取り組み、幅広い客層に対応し、全体シェアの約2割。
●新しいグランドフロアの顔づくりとして、ギフト対応もできる人気飲食・フードを導入。取組み企業の特徴
●上野御徒町エリア初登場店舗52店舗、約8割と、“街に新しい価値・魅力を加える”。
●地元(台東・文京・千代田)ゆかりの企業11社を約2割導入し、マーケットとの親和性も重視。
●約4割がパルコとして初取組企業。本物志向の大人向けに、エシカル・サスティナビリティを理念とする企業や、地元ゆかりのものづくりをする企業と取組み。
●地元老舗企業と他ジャンルとのコラボによる業態開発を独自に実施。上野・御徒町 エリア初登場
52店舗 約8割地元ゆかりの企業
11店舗 約2割全68店舗の内、約8割の店舗が、上野御徒町エリア初登場として“街に新しい価値・魅力”を加えます。一方、上野御徒町に”思い”がある地元ゆかりや、ものづくりに根ざした企業11社と取組みをすることで、街との親和性も持っています。
次にアイテムの特徴は、おとな向け・幅の広い客層に対応するため「食」「コスメ」関連を強化したことです。「食」は、地元老舗・こだわりの銘店中心に取り組み、次々巡りたくなる、選りすぐりの店舗を集め「口福回廊(こうふくかいろう)」と名付けました。「コスメ」は、ブース型から、世界観を出せるブティック型で全11店舗を展開し、従来パルコで取組の強いナチュラル系に加え、メイクアップ系にも取り組んでいます。その結果、ものづくりの背景に物語があり、長く支持されているブランドを中心に、こだわりを持つおとなに支持していただける厳選したショップ全68店舗となりました。