地元と共に育つ旗艦店──「GRAN KITCHENナリタヤ八街店」、体験型食空間を核としたモール開業へ
千葉県内を中心に地域密着型の食品スーパーを展開するナリタヤが、次なる成長の一手として「GRAN KITCHENナリタヤ八街店」を2025年9月6日にグランドオープンする。今回の出店地となる八街市は、落花生の名産地として知られ、都市機能と自然環境が共存する地域。新店舗は、商業施設「グラン8モール」の核店舗として位置づけられ、地域の食生活を軸とした新たな拠点として構築される。
ナリタヤがこれまで培ってきた「千産千消」「自然志向」「健康的食生活提案」といった価値観を体現した店舗づくりが本施設の大きな特徴だ。とりわけ、八街店は“体験型スーパーマーケット”として、専門店的な演出やライブ感ある売場を通じて、日々の買い物に新たな発見と楽しさをもたらす空間を目指している。
店舗空間は「オールドカントリー調」をコンセプトに設計されており、農場や果樹園、赤いピックアップトラックといった要素をあしらった装飾が来訪者を出迎える。空間そのものがナリタヤの提案する「食の豊かさ」と「健康志向」を伝える役割を果たしており、従来の郊外型食品スーパーとは一線を画す試みといえる。
商品構成にも注力が見られる。青果では旬の素材を鮮度高く取りそろえ、鮮魚では対面販売による提案性のある売場を用意。精肉や惣菜、寿司といった即食カテゴリーは専門性と利便性の両立を図り、さらにベーカリーでは店舗限定ブランドの展開も予定されている。こうした取り組みにより、訪れるたびに「新しい買い物体験」が得られる仕掛けが随所に盛り込まれている。
モール全体としては、ナリタヤに加え、ニトリ、ヤックスドラッグ、モスバーガーなどの日常生活に密着したテナントが並び、駐車場300台、駐輪場180台を完備。総武本線榎戸駅から車で約7分という立地に加え、住宅と農地が混在する八街市内での生活動線の中心としての役割を果たすことが見込まれている。
郊外型日常商業施設がいかにして地域と共創し、リピーター性を高めながら持続可能な収益構造を築いていくかが問われる中、ナリタヤの今回の試みは一つのモデルケースとして注目される。単なる小売機能の提供ではなく、「食の提案力」と「空間の魅力」が融合した複合施設として、八街というローカル市場における次世代の地域拠点のあり方を提示している。以下、株式会社ナリタヤのプレスリリースから画像と施設概要を引用。
施設概要
- 総敷地面積:約18,000㎡
- 商業施設面積:6,292㎡(うちナリタヤ棟:1,940㎡)
- テナント:ニトリ、ヤックスドラッグ、モスバーガー 、コインランドリー他
- 住所:八街市八街は11番1
- 駐車場/駐輪場:駐車場300台/駐輪場180台
- アクセス:JR総武本線「榎戸駅」より北東へ約2.3km(車で約7分)