郊外型再編の象徴として注目 「GiGOビバモール埼玉大井」が開業
埼玉県ふじみ野市の大型ショッピングセンター「ビバモール埼玉大井」に、株式会社GENDA GiGO Entertainmentが展開するアミューズメント施設「GiGOビバモール埼玉大井」が2025年6月6日にオープンした。クレーンゲームやメダルゲーム、音楽ゲームなど多彩なジャンルの筐体をそろえ、家族連れを意識した「キッズマーケット」も導入されている。
同店が位置する「ビバモール埼玉大井」は、スーパービバホームとイトーヨーカドーを核に据え、13のサービス系テナントが集積する地域最大級の商業施設である。駐車場は2000台分を完備し、日常利用と週末の広域集客を兼ねる性格を持つ。GiGOはそのプラザ棟2階、アパレルや100円ショップといった生活密着型テナントが並ぶエリアに出店し、日常の中のエンターテインメントとしてのポジションを狙う。
営業面積は366坪、設置台数は合計198台におよび、クレーンゲームだけで104台を占めるなど、近年のクレーンゲーム人気の再燃に対応した構成となっている。ゲームプレイに応じてポイントを蓄積し、お菓子と交換できる「キッズマーケット」は、ファミリー層のリピート促進を意図したGiGO特有の施策の一つである。
同社は2020年にセガグループからGENDAがゲームセンター運営部門を買収し、完全子会社化したことを契機に、経営方針を大きく転換した。セガエンタテインメント時代の駅近・雑居ビル型の中小型店舗から、郊外SC内の大型出店へと舵を切り、スクラップ&ビルドを徹底。不採算店舗の閉鎖を進めつつ、再開発エリアや広域商圏型商業施設に照準を合わせている。こうした出店戦略の中で、「GiGOビバモール埼玉大井」は典型例とも言える立地と構成を備える。
近隣にはららぽーと富士見やイオンタウンふじみ野といった競合商業施設も存在するが、GiGOは商業施設内の体験型コンテンツとして、独自の吸引力を発揮してきた。とくに若年層とファミリー層に対する「手軽さ」と「開放感」の演出に強みがあり、今回の新店でもそれは色濃く反映されている。
ブランド名の「GiGO」は「Get into the Gaming Oasis(ゲームのオアシスに飛び込め!)」の略であり、リアルな体験を提供し続けるゲームセンターの価値を再定義しようという意思を込めたものだ。GENDAによる再編後、全国で急速に進められているGiGOブランドの浸透は、エンターテインメントを取り巻く環境が変わりつつあるなかで、商業施設における滞在価値の再評価とも重なっている。
西埼玉という郊外エリアに開業した今回の新店は、そうした再編の一つの到達点ともいえる。今後も同社の出店動向は、単なるゲームセンターの枠にとどまらず、商業施設の構成における「体験消費」の位置づけを占う上で注目に値する。以下、株式会社GENDA GiGO Entertainmentのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
![]()
![]()
![]()
「GiGOビバモール埼玉大井」概要
●住所:埼玉県ふじみ野市西鶴ケ岡1-3-15 2階
●アクセス:東武東上線「上福岡駅」西口より徒歩20分
平面駐車場1,430台、屋上駐車場570台
●営業時間:10:00~21:00
●営業面積:366坪
●設置台数:合計198台
クレーンゲーム/104台、メダルゲーム/31台、体感ゲーム/15台、音楽ゲーム/12台
ビデオ大型マス/15台、キッズゲーム機/6台、プリントシール機/2台、その他/13台
●店舗URL:https://tempo.gendagigo.jp/am/saitamaooi/
●店舗X:https://x.com/GiGO_Saitamaooi
●電子マネー:非対応
●GiGOアプリ:スタッフが対応(回数券・サービス券利用可、チェックイン・アンギャ対応)
●メディア各位:店舗の撮影や店長への取材が可能です。下記よりお問い合わせください。
・取材のお申し込み:https://www.gendagigo.jp/contact/coverage_form.html