ユナイテッドアローズ、広島新駅ビル「ミナモア」に新店舗をオープン——中期経営戦略の一環として広島市場に本格進出

by katzaota · 2025年3月5日

株式会社ユナイテッドアローズ（代表取締役社長執行役員 CEO 松崎善則：東京都渋谷区）は、2025年3月24日（月）、広島新駅ビル「minamoa（ミナモア）」に新店舗をオープンする。今回の出店は、同社の中期経営計画に基づくブランド力の強化および市場拡大戦略の一環であり、広島という新たな舞台での展開に注目が集まる。

広島駅直結の「ミナモア」は、地元住民と観光客をターゲットにした大型複合商業施設であり、ファッション、ライフスタイル、グルメなど約200店舗が集結する。「“人”と“街”を徹底的に知ることから生まれた“広島ならでは”のショッピングセンター」をコンセプトに、地域の特色を活かした商業空間を提供する。本施設は、近年進行する広島駅周辺の再開発において中核を担う存在となる見込みで、周辺の商業施設やホテルとのシナジーにより、より広範な消費者層を取り込むことが期待されている。

この新商業施設内に、ユナイテッドアローズは「ユナイテッドアローズ広島ウィメンズストア」と「ユナイテッドアローズグリーンレーベルリラクシング広島ミナモア店」の2店舗を展開する。「ユナイテッドアローズ広島ウィメンズストア」では、同社のフラッグシップブランドであるユナイテッドアローズ（UA）と、若年層向けのカジュアルブランド「ビューティー＆ユースユナイテッドアローズ（BY）」のウィメンズアイテムを取り扱い、ベーシックでありながら上質なアイテムを通じて、ビジネスからカジュアルまで幅広いファッションスタイルを提案する。一方、「ユナイテッドアローズグリーンレーベルリラクシング広島ミナモア店」では、男女を問わず気軽に楽しめるトレンドアイテムを展開し、洗練されたライフスタイルを提案する。

今回の出店は、ユナイテッドアローズが掲げる「UA CREATIVITY戦略」に基づくものであり、既存ブランドの強化と新たな市場での認知拡大を目指す戦略の一環である。同社は近年、OMO（Online Merges with Offline）の推進を強化し、実店舗とオンラインの垣根をなくす取り組みを進めている。たとえば、オンラインと実店舗の在庫連動や、店舗スタッフによるデジタル接客の強化など、利便性とパーソナライズドなサービスの充実を図ることで、顧客体験の向上を目指している。

広島エリアへの進出に際し、ユナイテッドアローズは地域との結びつきを強調した特別アイテムを展開する。たとえば、「近沢レース店 for UNITED ARROWS」の広島特産レモンをイメージしたハンカチや、広島を象徴する「RED×NAVY」カラーを採用したTシャツなど、地域に根差したデザインを採用することで、地元の顧客に向けた特別な価値を提供する。また、限定アイテムを通じて、地域のカルチャーや歴史に寄り添うブランディングを行い、ユナイテッドアローズの持つ「豊かさ・上質感」のコンセプトを、広島の新たな消費者層に訴求する。

さらに、広島駅周辺の再開発が進行するなか、同エリアの商業施設におけるアパレル業界の競争は一層激化している。競合ブランドが次々と新店舗を構えるなか、ユナイテッドアローズの出店は、市場に新たな活気をもたらす重要な契機となるだろう。特に、同社が得意とする「上質なセレクト」による差別化が、この競争の中でどのように展開されるかが注目される。

ユナイテッドアローズは、1989年の創業以来、日本と西洋の文化・伝統を融合させた「トラッドマインド」を基軸に、世界中から選び抜いたアイテムとオリジナル商品を展開してきた。そのコンセプトは、ただ服を販売するだけでなく、上質なライフスタイル全体を提案することにある。この哲学が、広島エリアの消費者にどのように受け入れられるのか、今後の展開が期待される。

広島の新たなランドマークとなるミナモアへの出店は、ユナイテッドアローズにとって単なる店舗展開にとどまらず、地域との結びつきを強め、新たなファッション文化の創造に寄与する機会となる。今後の動向を注視したい。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。