赤ちゃん絵本専門店あかちゃんえほんや:育児支援と新たな業態で注目
全国の書店数は2020年度において1万1024店にまで減少しました。これは2000年の2万1654店から比較すると1万店以上の大幅な減少を示しています。しかし、このような厳しい状況の中でも、独立系と呼ばれる書店の開業が増加傾向にあります。2021年には合計75店の新規開業が確認されています。
独立系書店とは、規模の大小ではなく、資本が独立した書店を指します。これには従来型の書店も含まれるほか、新しく開業した個人経営の書店も該当します。取次と取引があるかどうかで分類するわけではありません。最近では特定のカテゴリで編集された書店が数多く生まれています。
同時に多様なビジネスモデルの書店も増加しています。特に棚貸し本屋やシェア型本屋と呼ばれる書店が注目されています。これらの書店は、およそ30cm四方のボックスを個人に貸し出す形式で運営しています。このボックスは、個人やコミュニティグループ、さらには実際の書店オーナーまでに貸し出され、その収益は店舗の運営費に充てられます。このようなボックスの利用者は、「棚主」と呼ばれることもあります。
全体として、書店業界は大きな変貌を遂げていますが、その中で新しいビジネスモデルや業態が登場しているのは注目すべき点でしょう。特に独立系の書店が増加しているという事実は、業界全体の活性化に繋がる可能性を秘めています。そんな独立系書店にあらたな注目店舗がうまれました。今回は株式会社きいろいおうちの「赤ちゃん絵本専門店あかちゃんえほんや」のご紹介です。
神奈川県伊勢原市に9月1日にオープンする「赤ちゃん絵本専門店あかちゃんえほんや」は、新米パパママやマタニティ期の方々に「絵本を使った子育て」でサポートを提供。この店舗は赤ちゃん向け絵本を中心に、常時約700アイテムを取り揃えていることで注目されています。そのラインナップは大型書店でも見られないほど充実。
店内では絵本の専門家が絵本選びのアドバイスや読み聞かせのテクニックについての相談に応じるとのこと。また、父親向けの絵本コーナーも特設しており、母親だけでなく、父親も積極的に育児に参加する環境をつくりあげるとのこと。
さらに、店舗は親子教室を定期的に開催。親子の居場所としても機能しており、育児世代にとって有用な情報や交流の場を提供するとのこと。店内にはおむつ替え・授乳コーナーも完備し、ハード面もユーザーに配慮。また、同社が運営する農園「きいろいおうちfarm」で生産された無肥料無農薬の野菜も定期的に販売する。
取り扱っている棚は、2020年から販売を開始した「にじいろ本棚」が用いられ、その実物を店内で確認することができる。この本棚は一般家庭や公共施設での利用例もあり、出産のお祝いにもおすすめのアイテムをそろえていくとのこと。
絵本の販売だけでなく、絵本を使った子育てのサポートを全面的に提供するこの店舗は、子育て世代に新たな選択肢と支援を提供する有望な施設と言えるでしょう。以下、株式会社きいろいおうのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【店舗概要】
店名:赤ちゃん絵本専門店 あかちゃんえほんや
住所:〒259-1135 神奈川県伊勢原市岡崎6717-7
アクセス:小田急小田原線 伊勢原駅よりバス7分 「御岳」から徒歩2分
営業時間:11:00〜18:00 ※営業時間は変動することがあります
営業日:月・金・土・日・祝