名古屋で拡大する新しいリテールの形:無人古着店「セルフデフルギ」
コロナ禍で社会は疲弊しましたがイノベーションもおこりました。商業の業界では非接触型決済が進んだきっかけになったのではないかと思いますが、もう一つ飛躍的に成長しようとしているものがあります。それは無人店舗です。無人店舗はセルフサービスの業態の延長線上にあります。
セルフサービスとは、顧客自身が商品を選んだり、決済を行ったりするといったサービス形態のことを指します。この業態は、20世紀初頭にアメリカで誕生し、労働力の節約や効率性の向上、そして顧客の利便性を追求する目的で開発されました。
食品小売り業界:セルフサービス業態の最初の成功例は、食品小売り業界で見られます。1916年にアメリカで開業したPiggly Wigglyが最初のセルフサービス食品店でした。従来の食料品店では、店員が顧客の注文に基づいて商品を取り出していましたが、Piggly Wigglyでは顧客自身が商品を取り出し、レジで支払う形態が導入されました。これにより、販売員の人件費を削減し、顧客のショッピング体験を向上させることができました。
ガソリンスタンド:セルフサービスが次に導入されたのはガソリンスタンドで、1947年にアメリカで初めてセルフサービスのガソリンスタンドが開設されました。顧客が自分で給油することで、従業員の労力を大幅に削減でき、低価格でのサービス提供が可能となりました。
銀行業界:1960年代には、ATM(自動預け払い機)が導入され、顧客が自分で入出金や送金を行うことができるようになりました。
その次に生まれたのが無人店舗です。COVID-19パンデミックは、無人店舗に大きな影響を与えています。特に感染症拡大の恐怖から、人との接触を避ける消費者の行動変化を背景に、無人店舗やセルフチェックアウトシステムへの需要が高まっています。
以下に、無人店舗とCOVID-19との関係について4つのポイントを挙げると以下のようなものになります。
接触を減らす:無人店舗は、従業員と顧客間の直接的な接触を減らすことが可能で、感染リスクの軽減に役立ちます。このため、COVID-19の感染リスクが高まった現状において、無人店舗は有用な選択肢となっています。
社会的距離を保つ:無人店舗は、顧客が他の人との距離を保ちつつ、自分で商品を選んだり、決済を行ったりすることを可能にします。これは社会的距離を保つというCOVID-19対策に合致しています。
24時間営業:多くの無人店舗は24時間営業を可能としています。これにより、混雑を避けたい顧客が深夜や早朝に買い物をすることができます。
デジタル決済:無人店舗は通常、デジタル決済を採用しています。これにより、現金を扱うことによる感染リスクを回避できます。
無人店舗といえば最近では餃子や食品が多かったのですが、古着の無人店舗も徐々にですが広がっていっています。今回のニュースは名古屋のセルフデフルギ。名古屋市を拠点にする株式会社ワイズテール(代表取締役:尾関正樹)が運営する無人古着店「セルフデフルギ」が、新たな店舗を名古屋市千種区吹上に2023年7月15日(土)にオープンすることが発表されました。この新店舗も他の店舗同様、24時間営業となり、開店初日には先着100名様に500円商品券を配布するとのことです。
「セルフデフルギ」は、国内流通の良質な古着を500円からという手頃な価格で提供していることで知られており、未使用品を含むレディース・メンズの品揃えが豊富。また、一部の主要ブランドのアイテムもお得に購入できると評判とのことです。
千種店では、既存の現金やPayPayに加えて、初めてクレジットカードが利用可能になるとのこと。さらなる利便性の向上が期待される。また、24時間営業により、「いつでも」「自由に」服を購入できるという、他の店舗と同じサービスが提供されることとなるとのこと。
古着だけではなく無人店舗の業態これからも増えていきそうな予感がします。以下、株式会社ワイズテールのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店名:セルフデフルギ 千種店
住所:〒464-0856 愛知県名古屋市千種区吹上1丁目1-2
アクセス:JR・地下鉄「鶴舞駅」徒歩6分
駐車場:なし
営業時間:0:00〜24:00(24時間営業)
定休日:なし(年中無休)
取扱ジャンル:レディース、メンズ、バッグ、シューズ・スニーカー・パンプスなど
ウェブサイト:https://www.mujin.store/
Instagram:https://www.instagram.com/mujin_chikusa/
TikTok:https://www.tiktok.com/@selfdefurugichikusa