今・これからの日本を世界につなげる施設の誕生
日本の商家といえば三井と三菱。三菱は日本の近代史で政商として名を馳せた岩崎弥太郎氏が明治時代に巨大企業グループ所謂財閥を一代で作り上げた日本のジャパニーズドリームな企業。一方三井はというとその歴史は古く、武家であった三井家が主家である六角を織田信長に滅ぼされ流れ着いた松坂で起業した越後屋(武家時代の官位が越後守)に端を発する。元々酒屋だったが江戸時代に入り呉服に業態転換し、江戸で掛売りが主流だった時代に「現金売」、反物売りが主流だった時代に「切り売り」、「仕立て売り」などマーケティングの開祖ともいわれるような販売手法で江戸で大人気の呉服屋に。その後その売上金を元手に両替商となり、その両替商は明治まで続き現在の三井住友銀行の礎となっている。
江戸時代から続いた三井家の歴史は亨保時代に大きな転換を迎える。それが6本家5連家の三井11家体制である。この内の室町三井が財閥時に組成された三井不動産につながっていく。ちなみに財閥の本体であった三井本社の精算会社が1956年に三井不動産に吸収されている。事実上、三井不動産は江戸時代前から続く三井を継承したことになっている。戦後、わずか9棟のビルしか保有していなかった三井不動産を今の三井不動産にしていったのが江戸英雄氏。江戸氏は高度成長期のコンビナートの重要性を見通し、浚渫埋め立て事業に着手。京葉工業地帯の開発を積極的に行った後に全国のコンビナート開発に着手。同時に高層ビル建設などにも取り組み成功を収めていった。江戸氏が会長だった時代に三井不動産はららぽーとそして東京ディズニーランドを開業させている。
三井家の歴史は日本の戦国時代以降の歴史と深くつながっている。そんな三井不動産株式会社がこの度、 「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド ~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」を施設コンセプトにした東京ミッドタウン八重洲のグランドオープン日を決定。新店の一部とゾーニングを公開。2022年9月17日には先行オープンで地下1階の13店舗が開業する。商業ゾーンは日本発のジャパンブランドにこだわって日本の未来に向けたものづくりとブランド価値を発信するゾーンになるとのこと。1Fはジャパンラグジュアリーをテーマにクラフトマンシップを現代に体現するジャパンブランドを集積。2Fはスポーツ・食・アートなどを体験できる新しい提案のフロアに。3Fは飲食フロアでオフィスワーカーが普段使いできる店から上質で良質なレストランまで幅広く揃えるとのこと。
東京駅という三菱の本拠地間近であり、室町から至近の八重洲に三井らしい日本の歴史と日本の将来を背負う商業施設の誕生。グランドオープンが楽しみな商業施設です。以下、三井不動産株式会社のプレスリリースから画像と注目の物販店情報を引用。
・HOSOO Tokyo (1F) (東京初)
元禄元年(1688年)京都・西陣にて創業した細尾。HOSOO Tokyoは、京都、ミラノに続く、待望の東京初となるショールーム&ストアです。1200年の歴史を持つ京都の伝統的な織物技術を用いた、唯一無二のアートテキスタイルをはじめ、小物やホームコレクション、家具やアートピースなどをご堪能いただけます。オープン時を含め、年に数回、HOSOO Tokyo限定のコレクションが登場する予定です。・CFCL YAESU (1F)
現代都市生活に根ざした、快適で洗練された先進的なニットウェアを取り扱うCFCLのコンセプトストア。アイコニックなアイテムが際立つ、MMA Inc.による現代的な空間デザインです。
1stコレクションにあたるVOL.1より発表を続けているCFCLのアイコニックなPOTTERYシリーズを始め、定番商品や新作をバリエーション豊かに取り揃えます。オープンに合わせて、POTTERYの店舗別注カラーも登場します。・TOKYO UNITE (2F) (初出店)
東京のスポーツチーム・団体による新ブランドTOKYO UNITEのライフスタイルショップが全国初出店。
東京をホームタウンとする14のスポーツチーム・団体のオリジナルアパレルや観戦グッズの販売など、スポーツとファッションの新たな体験をご提供します。・AHRES (1F) (SC初)
様々なスペシャリストにより誕生した日本発のライフスタイル&ビューティブランド。革新的な機能性を体験とともに提供いたします。“Function with Entertainment”をコンセプトに、日本の伝承的叡智に最先端技術を掛け合わせた機能と自由な発想で、スキンケアや香水、ボディ・ヘアケアなどを展開いたします。・ONITSUKATIGER NIPPON MADE (1F) (SC初)
日本発のファッションブランド、オニツカタイガーは、さまざまな要素を融合させたコレクションを展開。ジャパニーズモダンをテーマに、ディテールにこだわった素材やデザイン、卓越した日本のクラフツマンシップが生み出すハイグレードな商品を揃えています。・Queensway LUX (2F) (SC初)
極上なリフレクソロジーやオイルトリートメント等、心からリラックスできるひと時を、お過ごしいただけます。
全国展開する『クイーンズウェイ』の中でも、技術力の高い厳選されたセラピストが集結、確かな技術でワンランク上の施術を、個室空間でご提供いたします。・三陽山長 粋 (1F) (新業態)
三陽商会の「品質本位」を体現するショップ、「三陽山長 粋 」。 紳士靴ブランド「三陽山長」、コート専業ブランド「SANYO COAT」の 拘りのサービスをご提供します。「日本製」「誂え」「修理」とお客様と永くお付き合いいただける粋(いき)なサービス。いいものを永く、生粋の日本らしい文化を発信していきます。・GELATO PIQUE HOMME (1F) (初出店)
ジェラート ピケのメンズコレクションを取り揃える、ジェラートピケオム直営第1号店。ジェラート ピケを代表する“もこもこ”素材はそのままに、モダンなデザインやカラーリングで大人の男性に向けたアイテムをラインナップ。このお店でしか買えない商品や、ご夫婦やカップルでも楽しめるよう、ユニセックス商品も揃えています。・STÁLOGY (2F) (SC初)
デザインと機能が両立した文房具「STÁLOGY」を中心とした、「あしたの仕事も頑張れる」がコンセプトのステーショナリーショップです。頑張りたい自分に自信をくれる、年齢や性別を問わず多くの人の“仕事のパートナー”となりうる様々なアイテムを取り揃えています。「STÁLOGY」唯一の直営店です。・津軽びいどろ (2F) (初出店)
『日々の暮らしに彩りを。グラスにうつる、日本の四季。』がコンセプトの津軽びいどろオフィシャルショップです。職人技にこだわった左官仕上げの壁面と中央やぐら什器を中心に、シンメトリーに設計された空間を「津軽びいどろ」が彩ります。豊富な品揃えは専門店ならではです。・PORTER (1F)
田カバンの直営店。バッグはもとより世界中を歩いて出合った素晴らしいセレクトアイテムに加え、限定品・コラボレーションアイテムもご用意しています。“PORTER”“LUGGAGE LABEL”“POTR”の世界観を表現いたします。ギャラリースペースでは、国内外のブランドやアーティストなど垣根を越えたイベントを定期的に開催予定です。・LINC ORIGINAL MAKERS (1F)
“the stuff you can’t leave” “あなたの必需品”。目先の美徳だけではなく、本当に良い物を末長く愛される“必需品”をテーマにしたコスメ&フレグランスブランドです。池尻大橋・日比谷に次ぐ3店舗目が今回誕生。気品あふれる世界観とLINC AROMAの心地よい香りが漂う空間で、実際にお試しいただけます。