リノベーション系商業ビルのあり方
GW直近で新商業施設のOPENが重なり各地では盛況となっておりますが、商業施設ニュースではSDGs的なアプローチでリノベーション商業施設をピックアップしたいと思います。逆張りです。SDGs的なアプローチで見たときに2つの見方ができまして、1つは新しい商業施設を作るときに投入された総エネルギー量について。日々大型重機を持ち込み、大規模な建物を相当量の資材を使い、作り上げられた施設は環境負荷が高くなかったのか?検証することが必要です。その反面では新しいビルですので、日々排出されるエネルギーは最小化されています。そう考えると新しいビルを長く使えばエコ的なアプローチ的には大正解ということになります。
他方で古いビルはどうか?ビルを壊してしまうと投入されたエネルギーがたとえ再生されたとしても一旦は無になってしまいます。日々の排出エネルギーは昔のものを使い続けると排出エネルギー量は非効率で相当な量になってしまいます。そこを抑えるためには古いビルでも定期的にメンテナンスし、最新の設備をうまく取り入れることができると新しいビルを建てるよりもエコなアプローチが可能になります。とはいえども、古いビル。入居テナントも古く、店舗の営業継承問題を抱えたりしており郊外の新しい商業施設に集客面で負けていってしまうという事象がよく発生しています。
そういった課題に一つの命題を見出したのが横浜の複合エンタメ商業施設アソビル。2019年3月にOPENした同ビルは元々は横浜中央郵便局の別館として利用されていたビル。2015年に郵便局の統廃合でしばらく空きビルとなり、同地区の再開発区画ということもあり自由に建て替えることも出来ずそのまま残っている状態でした。そのビルを株式会社アカツキライブエンターテインメントがコンセプトをつくり開発し、大成功をおさめました。今年に入りサブリースおよび運営を株式会社マザーエンタテイメントに切り替え5月1日にリニューアルオープンしました。
これまでのエンターテインメントあふれるテナントに加えて、ライブハウスの誘致、サバイバルゲームフィールドの誘致などこれまでのテナントに加えてより多種多様な業態を誘致することでより多くの来館者を集めていくことに成功していきそうです。再開発が始まるその日までアソビルはリノベーション型商業施設の金字塔として残って欲しいですし、多くの古くなった商業ビルに一つの可能性を示し続けていただきたいとおもいました。以下、株式会社マザーエンターテインメントのプレスリリースより画像と概要を引用。