フードロスを解消するビジネスモデル
農林水産省及び環境省「令和2年度推計」によると、日本では、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は522万トンあるという。他方で世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料支援量は2020年で年間約420万トン。支援物資の量を超える食料を日本国内で捨てていることになっています。420万トン支援してもまだ世界では飢餓による死亡者が毎年1300万人いると言われています。これらの原因で考えられているのが消費者の意識の低さ、事業者の食品廃棄物といわれており、消費者の意識改革と事業者の廃棄発生抑制が求められています。
事業者側の努力としては廃棄までの間で農作物や肉、魚を加工して加工食品として販売することや単純にマークダウンして商品を売り切り、流通の途中での食品廃棄物の発生を抑制する活動。最近ではコンビニでも消費期限間近のものはエコ割としてお安く販売するなど各社、各売り場努力を始めています。そんなフードロスをビジネスに昇華させたビジネスモデルが誕生。青物店でロスになりかけた野菜を活用して冷凍惣菜を自動販売機で販売するというものです。
地域食材を活かした弁当惣菜、冷凍品やレトルト加工品の企画・製造・販売を行っている株式会社Tokyo Bento Laboはこの度江戸川区内の青果店「あおもの屋」と事業提携し、ロスになっていた食材も含めて魅力ある形に調理加工。冷凍というフードロスが出にくい方法で提供を開始する。今後は東京江戸川区を中心に買い物不便なエリアに冷凍惣菜自動販売機を出店するという。中でも注目なのが、「江戸川フードロス丼」。青果店や生肉店、惣菜製造業など江戸川区内の食関連事業者が横断的に連携することで、ロスになりかけた食材を活用して江戸川らしい商品づくりを行う、アップサイクル型フードロス対策プロジェクト。
この事業を通じ
1.フードロスの抑制
2.買い物弱者救済
3.消費者啓発
をおこなっていくことになる。商業がフードロスに対して積極的に取り組むことができるこのモデルは日本全国で今後展開されていく可能性を秘めている。以下、株式会社Tokyo Bento Laboのプレスリリースから冷凍惣菜自販機『いっぴん食堂』新店設置場所および画像を引用。
冷凍惣菜自販機『いっぴん食堂』新店設置場所
①2023年1月17日オープン予定
葛飾お花茶屋店
東京都葛飾区宝町2-18-1(長尾プライ株式会社駐車場内)②2023年1月20日頃オープン予定
江東扇橋店
東京都江東区扇橋1-4-3 サンライズビル1F③2023年3月初旬オープン予定
江戸川区総合体育館店
東京都江戸川区松本1-35-1 江戸川区総合体育館カフェテリア内●篠崎本店
東京都江戸川区篠崎町7-11-1