ショールーミング型店舗続々
ショールーミングという言葉は必ずしもポジティブな意味で使われる言葉ではありませんでした。そもそもネット通販で購入することを前提で店舗に出向き、商品に触れ、自分の目で確認したあとでより安い価格でネット通販で購入するというのが流れでした。しかし、そのネガティブな言葉もここ数年で大きくかわりつつあります。今年は日本ではショールーミングが一つの大きな話題になる年でもあります。というのもNY発の売らない百貨店、ショーフィールズが双日の出資を受け夏に出店するとのこと。都内に150−300平方メートルの店舗をまず出して、来年3月までに1200平方メートルの店舗を出店するということらしい。
そういった動きを受け、日本の百貨店各社も売らないショールーミングスペースを新設したりとショールーミングに対する対応を積極的にとるようになってきています。日本だけではなく海外もECサイトの売上は拡大傾向にあり、日本よりもEC化が進んでいる米国ではショールーミングは日本よりも親和性が高いのかもしれません。それを考えると日本のECはまだまだ成長過程にあること、米国と比較して人口の高い割合が関東地区・関西地区に住んでおりECを使用しなくても商品を手軽に購入できるという地理的条件が異なることから米国での成功を日本で実現できるかどうかはわからないところです。ただ言えるのは日本型ショールーミングというのは今後検討していかないといけないのかもしれません。
そんな中で雨具メーカーの老舗株式会社カジメイクが新宿マルイ本館7Fにショールーミングストアをオープン。同社が運営するECサイトのAMETOHARE(アメトハレ)の店舗名を冠した初のリアル店舗になります。店内にはレジがなく、購入には商品の近くに設置されたQRコードから同社の自社サイト経由で購入するというスタイル。もちろん調査用リンクを設置し、マルイ新宿本館経由での売上を確認していくことになるだとはおもいますが7Fという上層階での店舗活動でどれだけ集客ができそのうちどのくらいが商品を購入するのか?今後のショールーミング業態の明日を占う出店になるのではないかと思います。ぜひ日本でしかできない、日本にあった、日本初のショールーミングストアを実現していってほしいものです。
以下、株式会社カジメイクのプレスリリースより画像を引用。