コミュニティの中心:駅ビル・駅前商業施設
もともと駅の周りには商店街があり、商店街の先には住宅地があるというのが日本の古き良き町の作り方でした。しかし、高度成長期を経て、バブルを経て町のあり方というものが変化していきました。それに合わせて人の生活の方法もかわりました。子育て世代では当たり前のように両方の親が働くことが普通になっています。そこで問題になっていたのが待機児童問題。昨年はこの問題に悩む親がブログで保育園落ちた日本死ねという記事をブログで書いて、流行語大賞にノミネートされるまでになりました。
この世の中の変化を受けて、駅のあり方もかわりつつあります。JR東日本ではこういった時代背景を受けて、駅型保育園を2017年4月までに100箇所設置完了したとのことです。この事業自体は20年前からJR東日本では計画し実行されていました。駅ビル=モノを買うところではなく、周辺住民のニーズを充足する場所というパラダイムシフトをいち早く行っていたのがJR東日本さん。20年かけて用意してきた保育園事業がやっと、このところ世の中のニーズとぴったりとマッチしているように思われる。
JR東日本は、同社の利用顧客に対して必要なものを広く提案している。車離れがすすみ、マストランスポーテーションの利用者が拡大していく中でますますJR東日本の駅の周りの開発は重要な意味を持つようになる。公器としてのJR東日本の施策、関連会社の駅ビル商業施設運営について、今後も注目していきたい。
以下、JR東日本グループのプレスリリースより抜粋。
JR東日本グループでは、子育て支援を通じた沿線活性化事業として「HAPPY CHILD PROJECT」を推進しています。
○駅型保育園などの開設に取り組んできた結果、2017年4月1日に子育て支援施設は目標であった100箇所を達成します。
○子育て支援施設100箇所達成を記念し、沿線の皆さまへ向けた謝恩イベントを開催します。
○今後は、従来の取り組みをさらに一歩進めた新たな子育て支援メニューにも挑戦し、2020年4月までに 子育て支援施設を130箇所まで拡大することをめざし、地域社会のよりよい未来に貢献してまいります。1.子育て支援施設開設の取り組み
JR東日本グループでは、1996年に第1号の子育て支援施設となる駅型保育園を国分寺駅に開設して以降、20年間、子育て支援の積極的な拡大を図ってまいりました。
2000年に横浜保育室、2001年に東京都認証保育園の第1号を開設、2004年からは埼京線を「子育て応援路線」として重点的に開設してきました。2011年には、「HAPPY CHILD PROJECT」がスタートしました。
この度、2017年4月1日に認可保育園5園が開設され、子育て支援施設は101箇所となり、目標の100箇所を達成します。私共の取り組 みは、1都7県23線区にまで広がり、今までに延べ約3万人の皆さまにご利用いただくまでになりました。
2.2020年に向けた取り組み
2020年4月までに130箇所の子育て支援施設の開設をめざし、駅型保育園や駅型学童などの施設開設に取り組むほか、子育て世代の様々なニーズに対応した新しい子育て支援メニューに取り組んでまいります。(1)子育て支援を軸とした複合開発への挑戦
子育て支援や多世代交流をコンセプトとした複合開発に取り組みます。
① 「安心して子育てができる住まいづくり」
住宅と保育施設が一体化された「子育て支援住宅」が三鷹駅近くに誕生します。子育て支援住宅はJR東日本グループ初となります。
◇ 開業日: 2018年春◇ 場所: 三鷹駅南口徒歩3分(旧現業詰所跡地)
◇ 特長: 一般保育のほか、病気や心身に障害のあるお子さまの保育機能を有する保育施設が併設された東京都認定「子育て支援住宅」(ファミリータイプ賃貸住宅)を計画しています。② 「多世代が交流できるまちづくり」
横須賀線・新川崎駅近くの北加エリアにおいて、にぎわいの拠点となる広場やその周囲に子育て支援施設・高齢者福祉施設などを配置した新しいまちづくりに、2017年2月13日、着手しました。2018年春の開業を予定しています。(2)「改札通過通知サービス」の実施
お子さまが対象駅の改札機を通過すると、保護者の方に改札通過駅・時刻が、お持ちの携帯端末に通知されるサービスを新たに実施します。
◇ 実施時期: 2017年秋、山手線・中央線(東京~高尾)
でサービスを開始し、2018年春までに順次エリアを拡大
◇ 展開エリア: 首都圏エリア約250駅
(概ね電車特定区間)
◇ 共同事業者: セントラル警備保障株式会社
(システム開発: JR東日本メカトロニクス株式会社)(3)「山手線キャラクタートレインネット」の提供
お子さま連れのお客さまが電車内で楽しんでいただけるコンテンツをJR東日本アプリ・山手線トレインネットで配信します。山手線にご乗車になった際にお楽しみいただけます。◇ 配信日: 2017年3月8日より期間限定で配信
◇ 配信場所: 山手線車内
◇ 内容: 「シンカリオン」・「とれたんず」モードではアイコンが各キャラクターに切り替わり、列車走行位置に応じてアニメーションが変化するなどお楽しみ機能が満載。