インバウンドの新しい形
商業施設におけるインバウンドにも色々な役割がある。勿論ラウンダーを介して、観光地の機能のひとつのお買い物の場所としての商業施設の役割もある。もちろん東京タワーやスカイツリーのように観光地+商業機能を提供している商業施設もある。今回ご紹介するのは前述のような商業施設ではなく、インバウンドを前提に作り上げられた館のお話。
浅草にあるまるごとにっぽんは浅草に来訪する海外の人々の日本文化の受け皿のような形でスタートした商業施設。しかし、それだけではなく新しい試みをおこなっている。それは地方都市へのインバウンドのきっかけづくりを提供している。インバウンドというと=海外からの誘客というイメージに取られがちだが、その言葉自体の意味は誘客という意味。首都圏の人々を地方へと誘客する仕組みをまるごとにっぽんは開発している。
それは東京駅や銀座に存在している各都道府県のアンテナショップの市町村版をワンフロアに集め、各市町村のニーズを満たしつつ集客を行うと言うモデル。各市町村はそれぞれ観光振興費用を計上している市町村は少なくないが、どこにどうやって使ったらいいかわからないという市町村も多い。まるごとにっぽんでは各市町村が出店できるスペースを用意し、スペースにあったイベントなどのソフトコンテンツも提供している。
商業施設=ナショナルチェーンの店舗、商業施設=ファッション、商業施設=飲食集積などといった考え方を変える新しい試みなのではないかと思う。今後、2020年に向けたまるごとにっぽんの展開に注目。以下、株式会社まるごとにっぽんのプレスリリースより抜粋。
浅草<<まるごとにっぽん>>の全国市町村ブースにて、2018年度出展の14自治体が決定!
【県ではなく“市町村”限定のアンテナブース】山口県岩国市・鹿児島県南九州市の2自治体が都内初出展!
株式会社まるごとにっぽん(東京都墨田区、取締役社長:小笠原功)が運営する浅草の商業施設「まるごとにっぽん」では、4月1日から3階「【Event space】おすすめふるさと」にて、全国14自治体がブース出展しました。新規出展2自治体を迎え、3年目のまるごとにっぽんでは新たな商品、体験をみなさまにお届けできるように取り組んでいきます。
■2018年度に出展する個性豊かな全国14市町村
4月1日より、以下の14自治体が3階「【Event space】おすすめふるさと」にブース出展しました。大小さまざまな自治体が集結し、切磋琢磨しながら各地域の魅力を発信します。2015年12月の開業から3期目にあたる今年度は、1人でも多くのお客様に興味を持ってもらい、実際に現地へ足を運んでいただけるよう施設と自治体が一丸となって邁進します。1.北海道幌加内町(継続2年目)
そばの収穫量日本一。日本最大の人造湖「朱鞠内湖」は幻の魚イトウが棲む。最寒気温-41.2度の記録を持つ。2.茨城県筑西市(継続3年目)
筑波山の裾野に広がる県内有数の米どころ。梨やこだますいか等が特産品。浅草からつくばエクスプレスで最短84分。3.静岡県浜松市(継続3年目)
世界的な企業が誕生したものづくりのまちである一方、多様な農作物や鰻を筆頭とする水産物も豊富なまち。4.愛知県豊橋市・東三河(継続3年目)
旧東海道の宿場町として栄え、豊かな自然と温暖な気候により農水産物が豊富。豊橋筆や手筒花火が有名。5.兵庫県養父市(継続3年目)
兵庫の尾氷ノ山に抱かれ、大自然を体感できる。大粒で渋みの少ない「朝倉山椒」を加工した商品が自慢。6.兵庫県淡路島(淡路市・洲本市・南あわじ市)(継続2年目)
天皇や朝廷に食を献上した「御食国」と呼ばれてきた食の宝島で、神戸から1時間で行き来できる都市近郊型アイランド。7.備後圏域(広島県福山市)(継続2年目)
ワインや神石牛などの特産品のほか、古くからの港町「鞆の浦」や恵まれた自然環境を活用した観光が楽しめる。8.広島県呉市(広島中央地域連携中枢都市圏)(継続2年目)
広島県沿岸のほぼ中央に位置する、呉市を中心とする4市4町。カキ、柑橘類、地酒、筆等数多くの特産品を有する。9.山口県岩国市(都内初)
日本三名橋「錦帯橋」と四季が織り成す絶景が自慢の観光都市。多様な海、山、川の幸は国内外で好評を博している。10.山口県萩市(継続3年目)
維新胎動の地萩市。明治日本の産業革命遺産の萩城下町や松下村塾などの名所や萩焼のお買い物が楽しめる。11.北九州都市圏域(継続2年目)
世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」が有名。3つの海(灘)の幸や山の幸が味わえる贅沢なエリア。12.福岡県柳川市(継続3年目)
海苔の養殖やムツゴロウなどが生息する有明海に面している。どんこ舟の川下りや鰻のせいろ蒸しが有名な水郷。13.熊本県菊池市(継続3年目)
阿蘇外輪山の北西に位置する。熊本地震後、復旧作業を続けていた菊池渓谷は今年2年ぶりに入山が再開された。14.鹿児島県南九州市(都内初)
市町村単位のお茶生産量が日本一で、“知覧茶”ブランドを掲げる。知覧特攻平和会館などがある歴史と平和を語り継ぐまち。■「【Event space】おすすめふるさと」運営概要
「【Event space】おすすめふるさと」では、施設運営側が14市町村のブースをまとめて運営・管理するため、従来のアンテナショップ開設に伴う初期費用や人件費が発生せずブース出展が可能です。1年を通し四季折々の魅力発信ができるほか、他自治体との合同イベントの開催、販売に関するコンサルティングなど、これまで首都圏でのPRや販路開拓ができなかった市町村のチャレンジをバックアップします。賃貸面積
1市町村当たり約2.7坪(9㎡、客用通路を含む縦×横3m×3mのスペース)
高機能演出照明(スペースプレーヤー)と特製展示台1台 ※全体で約130坪、20スペース契約期間
2018年4月1日~2019年3月31日契約条件
・賃借料:固定賃料25万円(税別、ディスプレイ装飾費を含む)
・共益費:月額1万円/月(税別)
・年間販売促進負担金:100万円(税別、全自治体合同イベントや年間PR・販促費を含む)
※標準的な内装、什器はまるごとにっぽんで用意します。
※その他、市町村主催のイベント実施等は別途料金体系があります。