仮囲いの可能性
株式会社小田急SCディベロップメントが2021冬のオープンを目指し、小田急マルシェ多摩センター西口2階フロアのリニューアル工事を進めている。その中で仮囲いにメッセージを与え、通りがかる地域住民に繋がりを感じさせる取り組みを実施。東京都多摩市と友好都市にある甲斐駒ヶ岳の麓の町、長野県富士見町のつながりを仮囲いで表現している。もちろん、小田急マルシェ多摩センターと地域住民のつながりをベースに作り上げられている今回の仮囲いは多摩美術大学の非常勤講師の開発好明氏と富士見町在住のアーティストYuka氏の2名のアーティストを起用し、それを商業コンサルの株式会社ジェイ・プランがプロデュースする形で行われている。
仮囲いについてはいまから20年前にららぽーと1のリニューアルで1000台前後のガチャガチャを仮囲い前において空間の有効活用したあたりからこれまでの意味合いと仮囲いの意味合いがガラッと変わってきてた。ただの無機質な壁からその壁という空間を活用したメッセージ発信の場に、壁の前後をマネタイズする空間に大きく様変わりしてきている。最近ではアーティストを呼びライブアートパフォーマンスを行ったりすることも増えているし、そのアート自体に顧客が身をおいて撮影できる場所を用意してインスタグラムなどのSNSにアップできるような仕組みも取り組まれるようになっている。
今回の株式会社小田急SCディベロップメントの仮囲いについてはアーティストが可愛らしいアートを作り上げているのだが、より顧客が参加できるアートに仕上がれば面白かったのではないかなと思いました。(コロナ禍なので仕方ないですが・・・。)とはいえども、アートを地域住民に提供すること、そのアートが地域性の高いものであることで地域密着型であることを表明しようとしていることは評価されるべきではないかと思います。以下、株式会社小田急SCディベロップメントのプレスリリースよりリニューアルの予定及び仮囲いアートについて引用。
1.小田急マルシェ多摩センタ-西口2階フロアリニューアルについて
(1)施設所在地 東京都多摩市落合一丁目11番2号 (小田急多摩センター駅西口改札正面)
(2)オープン時期 2021年冬(予定)
(3)コンセプト 気軽な散歩道、私の庭と小路
(4)出店店舗数 全10店舗 ※詳細は後日お知らせします。2.仮囲いアートについて
(1)プロジェクト名称
friendship city ~アートで“つながる”想い~
(2)テーマは “つながり”
多摩市と富士見町は、友好都市という“つながり“を持っています。例えば、毎年、多摩センターイルミネーションの中心に飾られる大きなクリスマスツリー。これは、富士見町から寄贈された「モミの木」が使われています。友好都市という地域をつなぐストーリー。ひとつの“つながり”から、ひとりひとりの“つながり”の大切さをお届けします。なお、本作品は、多摩市と富士見町に“つながり”のあるアーティストに参加していただきました。