Pの挑戦
株式会社パルコといえば若者をターゲットにした独特なマーケティングで日本のファッション文化をリードしてきた会社というイメージがある。そもそも西武セゾングループの1角をなす企業でありながら、独自路線で池袋・渋谷の若者文化を牽引しバブル前から日本の若者文化を牽引してきた。セゾングループ解体後は森トラストグループやイオングループと資本提携をめぐり色々あったようだが、2012年J.フロントリテイリングが65%の株の取得、2019年には完全小会社化を経て、現在ではJ.フロントリテイリングの不動産事業を一元管理する会社として株式会社パルコは存在している。
では不動産事業を運営する会社になったのか?というとそんなことはなく、昔ながらの尖ったあたらしいことに挑戦をする姿勢は崩さず今でも新規事業を積極的に推進している。大企業とスタートアップのコラボレーションを行う事業、クラウドファンディング事業、今流行りのコワーキングスペース事業、そしてウェルネス事業”Welpa”の4つの新しい事業を展開中。その中で今回はウェルネス事業が本格始動したとのこと。パルコ=ファッションというイメージが強かったが今回はターゲットを20代から40代の女性にしぼり、未病的なアプローチで病院を自分をケアする場所と位置づけ日常的なセルフケアまでドメインを広げての展開となるとのこと。年齢とジェンダーを絞ることでターゲットが明確になるのでアプローチしやすくなるか?どうか?ということろが今回の事業の成功の鍵を握るところになるかと思います。でも世の中はジェンダーフリーという流れがある中で女性に絞ることがどう出るか?今後注目です。
ビジネスモデルは持ちや持ちやのコラボレーションで事業を組成しており、予約システムなどのIT関連はドリコス株式会社、受付などのラウンジはfermata株式会社、医療モールの運営はスマートメディカル株式会社、ブランディングは株式会社arcaが実施しそれらを統べる存在として株式会社パルコのウェルネス事業が存在している形になるもようです。確かにそれぞれの強みを活かして取り組んだほうが結果はでるのかもしれませんし、今後より一層こういったお互いの事業領域を高めるシナジーを得られそうなコラボレーションのビジネスモデルが商業施設の業界には広がっていくのかもしれません。
今回の凄みはメディカルモールをパルコ風味に色と味を付けること。ありそうでなかったモデルを作り上げたことかとおもいます。既存の事業をマーケティングな切り口を変えてアプローチし、そこにDXを取り入れたビジネスモデルはどこまで市場から受け入れられていくのか?今後の展開に注目です。以下、株式会社パルコのプレスリリースより画像と店舗概要を引用。
Welpa1号拠点 概要
名称 : Welpa(ウェルパ)心斎橋
所在地 : 心斎橋PARCO 10F(大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3)
構成 : クリニック:産婦人科、皮膚科/美容皮膚科、歯科 物販・サービス:4店舗、ラウンジ/ギャラリー
開業日 : 2021年11月予定
公式サイト : https://wellness.parco.jp/
instagram : @welpa_official