ORIHICAが川西阪急スクエアに出店 関西圏でのドミナント戦略を加速
兵庫県川西市に新たな郊外型百貨店として生まれ変わる「川西阪急スクエア」が、2025年5月16日にグランドオープンする。この新施設の4階に、ビジネスカジュアルに特化したアパレルブランド「ORIHICA(オリヒカ)」が出店することが明らかになった。運営は株式会社AOKIで、同社にとって兵庫県内では11店舗目の展開となる。
ORIHICAは、20代~40代を中心とした幅広いビジネスパーソン層に向けて、機能性とファッション性を兼ね備えたアイテムを提供してきた。中でも、セットアップやカットソーなど、オン・オフ問わず活用できる“ビジカジ”の分野で高い支持を得ている。今回の出店も、同ブランドが注力する関西圏でのドミナント戦略の一環であり、通勤圏に広がる郊外型ベッドタウンにおけるブランド認知のさらなる強化を狙う。
出店先となる川西阪急スクエアは、1989年に開業した旧・川西阪急を大規模改装し、名称も刷新した施設である。駅直結の利便性を維持しつつ、「百貨店と専門店の融合」を掲げた再生が図られており、約50の新規ブランドが導入される。阪急「川西能勢口」駅、JR「川西池田」駅の双方からアクセス可能で、川西市を中心に池田市・宝塚市などを含めた広域な生活圏を背景に、多世代型の商業施設としての集客力に期待が寄せられている。
ORIHICA川西阪急スクエア店では、店舗設計にも工夫を凝らす。壁面や什器にはブランドカラーの一つであるやわらかなブルーグラデーションを採用し、ワイシャツはレコードを選ぶような感覚で商品が選べる縦型陳列什器を導入。単なる物販にとどまらない“体験型”の買い物環境を提供することで、来店者の回遊性と滞在時間の向上を図る。
関西圏においては、百貨店業態の再編と専門店の台頭が同時進行する中で、今回の出店はその変化の象徴的な動きといえる。既存の都市型百貨店とは異なるアプローチで地域密着を図る川西阪急スクエアと、ドミナント戦略を掲げるORIHICAの組み合わせが、今後の郊外商業モデルに新たなヒントを与えることになるだろう。
AOKIグループはORIHICAの200店舗体制を目標に掲げており、今後も商圏分析に基づいた計画的な出店を推進していく構えである。株式会社AOKIのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【店舗情報】
店舗名: ORIHICA 川西阪急スクエア店
住所: 兵庫県川西市栄町26番1号 川西阪急スクエア4階
電話番号: 072-764-8855
店舗面積: 約60坪
営業時間: 10:00~20:00