カカオティエゴカン、KITTE大阪に新店舗オープン
カカオの歴史は2000年以上にわたり、マヤ・アステカなどの古代メソアメリカ文明においては「神々の食物」として崇められ、通貨としても利用されていました。その生産地であるカカオの木は、赤道から南北15度以内の熱帯地域でのみ育ちます。カカオの原産地としてはブラジルのアマゾン川流域やベネズエラのオリノコ川流域が挙げられ、16世紀にはスペインに持ち込まれた後、王族の飲み物としてヨーロッパ中に広まりました。1828年にはオランダでココアパウダーが開発され、1875年にはスイスでミルクチョコレートが登場し、今日のチョコレートの基礎が築かれました。
しかし、現代のカカオ産業は課題を抱えています。特に児童労働の問題は深刻で、明治製菓や日清オイリオなどの大手メーカー各社はこの問題に対処するための取り組みを進めています。ショコラトリーやパティスリーに卸を行う業務用チョコレートの大手メーカーである日清オイリオグループの大東カカオは、2024年3月にカカオアクションプランを策定し、持続可能なカカオの調達を目指しているとのことです。
他方で美味しいチョコレートへの需要は拡大しており、日本各地で人気のローカルショコラトリーも増えてきています。特に注目されているのが、大阪のショコラトリー「カカオティエゴカン」です。
大阪・高麗橋に本店を構えるチョコレート専門店「カカオティエゴカン」は、2024年7月31日に「KITTE大阪」の1階に新店舗をオープンします。同店は、厳選されたカカオ豆を使用し、全ての製造工程を自社で行う「BEAN TO BAR製法」を採用しています。新店舗では、高麗橋本店で焙煎、皮むき、磨砕されたカカオリカーを使用し、最終工程である「精錬(コンチング)」を行い、出来立てのチョコレートを提供します。
店内では、限定のイートインメニューとして、ガーナ産カカオを使ったムースグラッセショコラや、コロンビア北西部のカカオを使用した定番パフェ「パルフェ・アラウカ」が提供されます。また、テイクアウト用のチョコレートケーキ「カカオフレ」や、サクサクのショコラサブレでガナッシュチョコレートをサンドした「カカオサンド」、各種ボンボンショコラなども揃えています。
店舗の内装も見どころで、左官職人が仕上げたカカオハスクを練り込んだ土壁や、彫刻職人が手がけたカカオポッドの彫刻、アイアン職人が作り上げたカカオツリーなど、カカオを全身で体感できる空間が広がっています。
新店舗のオープンにより、大阪のショコラトリーシーンに新たな風を吹き込むことでしょう。以下、株式会社カカオティエゴカンのプレスリリースから店舗概要と画像を引用。
【店舗概要】
■名称:カカオティエゴカン KITTE大阪店
■住所:〒530-0001 ⼤阪府⼤阪市北区梅⽥3丁⽬2番2号KITTE⼤阪 1F
■営業時間: 11:00~20:00(L.O. 19:00)
■定休日:不定休(KITTE⼤阪に準ずる)
■ホームページ:https://cacaotier-gokan.co.jp/
■Instagram:https://www.instagram.com/cacaotiergokan/?hl=ja