ジューススタンド業界の変革と再生:「ハニーズバー」の閉店とファンケルの新たな挑戦
ジューススタンド業界は、変化の波に翻弄されながらも新たな挑戦を続けています。JR東日本クロスステーション フーズカンパニーが運営する「ハニーズバー」の全店舗閉店は、その典型例です。17年間の運営の末、2022年10月時点で全19店舗を構え、新鮮なミックスジュースを提供することで多くの固定ファンを獲得していました。しかし、コロナ禍による鉄道利用者の激減と果物類の高騰により、経営は厳しい状況に追い込まれました。これらの事象は、「ハニーズバー」だけでなく、同業他社にも共通する課題であり、業界全体が直面している挑戦と言えるでしょう。
一方で、株式会社ファンケルは、このような困難な状況の中でも革新的な試みを行っています。2024年2月9日、ファンケルは福岡天神地下街店をジューススタンド併設店舗としてリニューアルオープンすると発表しました。この試みは、1998年から2014年にかけて展開していたジューススタンド併設店舗の復活であり、お客様からの要望に応える形での再開です。ジューススタンドでは、ケール100%を使用したオリジナルのジュースや、選べる5種の粉末サプリメントをトッピングするサービスを提供します。これは、健康志向が高まる中で、消費者のニーズに合わせた新感覚のジュースを提供しようとするファンケルの戦略が反映されています。
「ハニーズバー」の閉店は、エキナカ商業施設の苦境を象徴していますが、ファンケルの新たな試みは、その逆境を乗り越え、消費者の健康への意識高まりを商機と捉える業界の可能性を示しています。ジューススタンド業態の将来は不透明ですが、ファンケルのように、異業種との融合や地域食材の活用など、革新的なアプローチを取ることで、新しい顧客層の獲得や業界全体の活性化が期待されます。
このように、ジューススタンド業界は、一つの時代の終焉を迎えつつも、別の形での再生を目指しています。ファンケルの挑戦は、健康志向の高い現代社会において、飲食業界に新たなビジネスモデルを提示するものであり、その成功は他の業態にとっても参考になるでしょう。今後、ジューススタンド業界がどのように進化していくのか、その動向から目が離せません。株式会社ファンケルのプレスリリースから店舗概要と画像を引用。
店舗概要
店舗名 ファンケル 福岡天神地下街店
所在地 〒810-0001 福岡市中央区天神2丁目福岡天神地下街3号322福岡天神地下街 B1F
営業時間 10:00~20:00
TEL 092-714-5221
取り扱い製品 化粧品、健康食品
設備/サービス AIパーソナル角層解析/糖化測定/血管年齢測定器/パーソナルワンなど