「新静岡セノバ」のリニューアル計画:20~30代女性向けの魅力的なショッピング空間への転換
いまから数十年前テストマーケティングの実施都市というものが存在していました。それは広島、札幌、静岡でした。その理由として地形的に人口動態的に日本の縮図のような場所だったからと言われています。その静岡市について今回は最初に着目してみます。静岡市は静岡県中部に位置する政令指定都市で、浜松市に次ぐ県内第2位の人口を持ちます。2003年に旧静岡市と旧清水市の合併により設置され、商業・ビジネス都市として機能しています。観光資源も豊富で、三保の松原や駿府城などがあり、年間約2500万人の観光客が訪れます。江戸時代には大都市として機能しており、現代でも多核都市として、文化教育拠点の整備が進んでいます。人口は減少傾向にあり、地価の高騰や大企業の拠点・支店の少なさ、人口の東京圏への流出などが要因とされています。高齢化は限定的であるものの、都市機能としての課題も見られます。
人口流出のなかでも特に20代の女性の人口流出が多いと言われています。高校卒業時の進学については、県内に大学や専門学校が少なく、県内進学の選択肢が限ら れていることが流出要因になっている。また、新卒時の就職においても、若年女性が就職 したいと思うような“働く場の多様性”が欠けている点が県外流出につながっている。と言われております。そんな20-30代女性が現象している地区で20-30代女性にとって魅力的なリニューアルを静鉄プロパティマネジメント株式会社の新静岡セノバが行うとのこと。
「新静岡セノバ」が、2023年9月から2024年初夏にかけて大規模なリニューアルを実施する計画を発表。このリニューアルは2021年以来となるもので、館内の約30区画を対象に、ファッション・ファッション雑貨、雑貨店舗を中心に更新が行われる。フロア構成は従前のものが維持され、合計10店舗にわたり新規出店、移転、改装が予定。
主な目的として、20~30代女性向けにファッション・ファッション雑貨・雑貨店舗の誘致が挙げられ、若年層の来街機運の醸成、フロアごとの回遊性の向上も目指すとのこと。県内初出店のショップの誘致にも力が入れられ、既存のお客様層の来館頻度・購買頻度の向上に加え、新しいターゲット層の獲得も視野に入れている。
具体的なリニューアル内容は、2023年9月から10月にかけて段階的にオープン。1Fコンテンポラリーライフスタイルには2店舗、2Fアーバンスタイリッシュライフには6店舗、3Fハッピーホームスタイルには1店舗、5Fダイニング&カルチャーには1店舗が登場。新規出店5店舗のうち、県内初出店は4店舗にのぼる。
このリニューアルにより、「新静岡セノバ」は、地域の新しいショッピング・カルチャーの発信地としてのポジションを強化し、更なる成長と地域社会への貢献を目指します。商業施設としての魅力を高めるとともに、地域に新たな価値を提供することで、長期的な発展とお客様とのつながりを深化させる戦略が打ち出されているのが特徴。最終的には、現在不足している業種・アイテムの充実を図り、より多くのお客様に「新静岡セノバ」の魅力を感じてもらう方針。今回のリニューアルでいかにターゲットとなる20-30代女性にアプローチできるかが楽しみです。以下、静鉄プロパティマネジメント株式会社のプレスリリースから画像を引用。