商店街活性化へ一歩、アイリスグループが「ダイシンネクスト」新店舗を仙台市に開設
日本の商店街は、もともと江戸時代の町人文化の中から発展しました。人々が集まる場所として市場が設けられ、そこから商店街という形が出来上がったのです。明治時代以降、商店街は地域の経済を支える役割を果たすようになり、生活必需品の販売から伝統工芸品の展示まで行われました。しかし、戦後の高度経済成長期に入ると大型店やスーパーマーケットが出現し、商店街は厳しい競争に直面しました。人々の生活スタイルが変化し、車を利用することが一般的になると、商店街は徐々に衰退の一途をたどりました。
現在、商店街は地域の活性化や地域コミュニティの形成において重要な役割を果たすことが期待されています。そのための課題としては、大型店に対する競争力の確保と新たな顧客層の獲得があります。これを解決するための一つの対策としては、商店街の個性や地域性を活かした商品やサービスの開発が考えられます。また、地域の観光資源と連携し、地元産品を活用したイベントなども有効です。このような取り組みにより、商店街が新たな魅力を持ち、地域にとって貴重な存在となることを期待しています。
とはいえども、元気の良い商店街はさまざまな地域に存在しています。大阪なら天神橋筋商店街、東京ならアメ横などがあげられます。それらの元気の良い商店街には一定の条件があるように思われます。1つ目の条件としては足元の人口がある程度多いこと。次に大きな駅の近くにあるなどアクセスが良いこと。最後に昔から地元地域では知名度の高い商店街であることなどが挙げられます。
これらの条件を満たした商店街で今回アイリスグループの株式会社アイリスプラザ ダイシンカンパニーが都市型新業態「ダイシンネクスト 」の新店をJR仙台駅から最も近いアーケード街「ハピナ名掛丁商店街」に出店する。仙台市中心部のアーケード街は東北最大の店舗集積地で、近県から幅広い年齢層の買い物客を週末には引き寄せています。また、「仙台七夕」や「青葉まつり」、「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」、「光のページェント」などのイベントも盛んに行われ、地域の観光資源となっています。しかし、社会情勢や消費形態の変化に伴い、商店は厳しい経営環境に立たされ、長年親しまれてきた老舗店舗の中にも閉店する店舗も増加中。
この問題を解決すべく、地元企業アイリスグループが「仙台の街を盛り上げ、中心部商店街の賑わいを促進したい」との意気込みで新規開店を決定。新たに開店予定の「ダイシンネクスト」は、「ハピナ名掛丁商店街」に位置し、新たな都市型ホームコンビニエンスストアとして、車を持たない人でも家電製品やカトラリーなどのキッチンウェアが購入できる新型のホームセンターとして、商店街の魅力向上と地域活性化に貢献する計画。
地元企業が地元の商店街維持・再興のためという形での出店となっていますが、この商店街自体の魅力も高いための出店となったのだとは思います。まっさらで話題の商業施設も良いのですが、商店街への出店も状況に応じ、地元密着型の店舗を検討したり、デイリーユースの店舗を検討する場合はアリなのではないかと考えさせられるニュースでした。以下、イリスオーヤマ株式会社のプレスリリースから画像を引用。
・名称:ダイシンネクスト 名掛丁店
・所在地:〒980-0021 宮城県仙台市青葉区中央2丁目1-12
・取扱い製品:家電、食品、調理器具(カトラリーほか)、ペット用品、家庭用品、防犯用品、コストコ商品など
・売り場面積:約200㎡
・営業時間:10:00~19:00(定休日:元日)
・開店日時:2023年8月4日(金)10:00
・運営会社:株式会社アイリスプラザ ダイシンカンパニー