津田沼に新たな地域密着型商業施設誕生
千葉県はららぽーと発祥の地であり、イオン本社のお膝元でもある商業施設界隈では有名な激戦区。その理由は1950年代に遡る。千葉県は高度成長期にまだまだ開発が進んでいなかった。そのため日本住宅公団が巨大な団地を複数建設し突如として住民が増加した地区となった。その中でも最も影響を受けたのが新京成電鉄沿線。新京成電鉄は松戸から新津田沼までをつなぐ僅か26.5kmの電鉄となっている。そこに3つの巨大な公団住宅が出来上がったためにその終着地となる新津田沼の街の規模はどんどん大きくなっていった。その期待感から津田沼周辺の商業施設は1970年代に活況を呈する形となる。
1970年に千葉県による「津田沼駅北口土地区画整理事業」が始まり、市街地の道路拡張や商業区画の整備が進んだ。その後、1970年代から1980年代にかけて津田沼駅周辺は、相次ぐ「激戦」の地となりました。この時期には西友、パルコ、イトーヨーカドー、丸井、ダイエー、高島屋の6社が進出。そんな中誕生したのが津田沼パルコ。かくいう津田沼パルコは、1977年7月1日に開業し、2023年2月28日に営業を終了。津田沼パルコの営業終了の理由として、津田沼駅周辺および郊外、総武線沿線等での開発が進行し、競合店舗の継続的な開業・増床リニューアルが続く中、営業力の強化、運営手法の効率化などに取り組んできたが、2018年度より減損損失を計上し、商業環境の変化などを中長期的視点にて勘案した結果、建物賃貸借契約の満了時期をふまえ、2023年2月末をもって営業を終了。
この津田沼パルコのB館、駅からちょっとだけ離れた場所の建屋を地元の不動産会社株式会社津田沼七番館が新たな商業施設としてリニューアルすることを今年の初旬に発表していたがいよいよ出店テナントも出揃い、この夏から順次開業していき秋にはグランドオープンとなる。商業施設名称は1970年から1989年にかけて推進された「船橋・習志野都市計画事業 津田沼駅北口土地区画整理事業」の「第七街区」であった同地の7のローマ数字Ⅶにプラス+をして「Viit」ビートとされた。テナントMDは地域密着型のMDとなっており、津田沼に住む方や津田沼駅を利用する方々にとって利便性が高いMDが出揃っていると思う。晴れのMDというよりいつもあることがありがたい生活密着型。キーテナントは無印良品と初の都市型店舗となるスーパー Beisia Foods Park。
1970年代に建築された商業施設が昨今リニューアルで地域一番店に復活している事例が相次いでいる中、千葉の超激戦区でどうViitが勝負していくのか注目が集まる。以下、株式会社津田沼七番館のプレスリリースから画像と施設概要を引用。
■施設概要
施設名称:Viit(ビート)(通称:津田沼ビート)
開業日:2023年3月16日(木)より順次、2023年秋全面開業
所在地:千葉県船橋市前原西2丁目19-1
階数:地下1階〜地上6階・屋上
店舗数:約35店舗予定(2023年6月28日時点)
営業時間:10:00〜20:00(一部時間外営業テナント有)
公式HP:https://tsudanuma-viit.jp
アクセス:JR津田沼駅北口より徒歩2分