H&Mが銀座並木通りに新店
ゴールデンウィークとなりましたが新規各モールは盛況のようです。ジアウトレット湘南平塚は午前中から午後にかけて遠方から、夕方から近隣から客が押し寄せているようです。コロナ禍を超えたといえども円安は続き、ゴールデンウィークに海外に行っていた人たちが国内旅行や近隣の県への旅行でゴールデンウィークを過ごすようになっているようです。そんな中小売各社も暖かくなった陽気に合わせて一気呵成にマーケティング戦略をしかけています。特にファストファッションは価格押しの夏物を全面に打ち出したマーケティング戦略を実施しています。
ファストファッションの最近のトレンドといえばSHEIN。SHEINは世界150カ国・地域に展開し、2020年12月に日本語のサイトが開設されて若年層を中心に人気となっています。他方でファストファッションに対する態度は最近では、徐々に変わりつつあり、環境に悪影響を及ぼすことから、ファストではなくサステイナブルファッションが注目されています。
それに反するように、ファストファッションのブランド企業は、現代のトレンドやニーズを満たすため、衣服を過剰に生産していることが指摘されています。その一方で、世界的には中古衣料品のリセール(再販)市場が急成長しており、今後10年で従来からある小売市場を上回る速さで拡大すると予測されています。また、米国のファッション業界ではリセール市場の成長が加速しており、環境汚染を進める大量生産・大量消費が問題視されています。
そんなファストファッションの世界で世界を席巻しているのがH&M。H&Mグループは2022年度に純売上高を12%増加させましたが、営業利益率は減少。主な要因は、ロシアからの撤退やコスト効率化プログラムによる一時費用などとしている。第4四半期の業績は外的要因やロシア市場撤退の影響を受けたものの、現地通貨ベースでは売上高は前年同期比で増加。
2023年1月までの売上高は前年同期比で5%増加し、ロシアを除くと9%増加しました。これからの展開では、設備投資額が約50%増の1,322億円(1000億スウェーデン・クローナ換算)となる予定とのこと。また、取締役会は普通配当の支払いと最大39億6600万円(30億クローナ換算)の自社株買い戻しを提案している。今後のH&Mは、外的要因や市場変動に対応し、世界的な展開を続けることが株主から求められている。設備投資の拡大や自社株買い戻しの提案は、成長戦略の一環として期待されるものの、利益率の向上や効率化が重要な課題となっている。
そんなH&Mが銀座の並木通りに店舗を出店。東京の一番の商業地域の一等地にファストファッションが店舗を出店するということが、コロナ以降立ち直れていない日本経済を暗示するようなニュースだと感じさせられる。とはいえどもそこにニーズがあるから出店できるのは世の常。銀座にあつまる消費者のニーズを充足していくことになるのであろう。以下、新店情報と画像をプレスリリースから引用。
店舗基本情報
オープン日時:5月11日(木)13時
住所:104-0061 東京都中央区銀座2丁目3-6 並木通りビル1階 – 3階
営業時間:11:00~21:00(5月11日のみ13:00~21:00)
売場面積:約1,300平方メートル
取り扱いコンセプト:レディース、メンズ、H&M HOME
※実店舗では初めてH&M HOMEを取り扱うなど、従来の店舗とは一線を画すような、特別な体験を提供する店舗となる。
※国内初となる店内併設のコーヒーショップも設ける。