百貨店に成城石井がオープン

現在日本の百貨店は大きな分岐点に差し掛かろうとしています。百貨店はそのブランドの信頼性の高さで長きに渡り団塊の世代に愛されてきた商業施設ですが、団塊の世代以降の世代との接点は団塊の世代のそれと比べると格段に薄くなっています。その理由は販売チャネルの多様化により、百貨店でなくても良い商品が購入できるようになったという背景もあります。インターネット通信販売の進化、CtoCモデルの進化なども挙げられます。他方でファストファッションの人気の高まりということも背景としてあげられます。

そんな中で現在百貨店は２つのタイプに分類することができます。独自の仕入れ力に特化した古き良き百貨店のビジネスモデルとテナントを誘致しながらも自社しれMDを一部保っているビジネスモデルです。前者は前者の強みがあります。例えば、百貨店独自の商品を提供できるため、他社と差別化できることや、ブランド力やイメージを高めることができることです。弱みとしては、百貨店独自の商品に依存するため、商品開発に失敗すると経営に大きな影響を与える可能性があることや商品開発や調達に多大な時間とコストがかかることです。後者の強みはテナントの誘致によって、幅広い商品ラインナップを提供しつつも自主編集MDによって、百貨店独自のセレクト商品を提供できることやテナントによって、顧客の多様なニーズに応えることができることです。弱みとしてはテナント数が多いため、競合他社との差別化が難しいことやテナントの売り上げに依存するため、テナントの閉店などで経営が左右される可能性があることです。

今回のニュースは後者のビジネスモデルを早くから選択した京急百貨店の新店についてのニュースです。京急百貨店にはヨドバシカメラやユニクロや無印良品やABC-MARTそしてJINSなどが早くから出店しています。今回は１Fの言わば百貨店の顔となる部分に新たな新店を誘致するというニュース。同フロアにはマツモトキヨシや青山フラワーマーケットそしてセブンイレブンなど駅前に必要な昨日を充実させたフロアでしたが今回は成城石井を誘致。地下１Fには地元神奈川の人気スーパーのUNIONが出店するなかで交通量の多い１Fに成城石井を誘致するとのこと。

ユーザーにとっては食品の選択肢が増えるメリットの多い出店になることは間違いはありませんが、商業施設としてMDのバッティングどの程度コントロールしての出店になるのかが見ものです。株式会社京急百貨店のプレスリリースによると地域のお客さまの利便性向上と，新たなお客さまの来店機会創出のために今回成城石井を誘致することになったとのこと。上大岡駅を利用される方にとってメリットがあり、UNIONにとってもメリットのある出店になればいいなあと思わされました。

以下、株式会社京急百貨店のプレスリリースから店舗概要と画像を引用

【成城石井】ニューオープンについて
オープン日：2023年５月25日（木）10:00より
営 業 時 間：10:00～22:00
場　　　所：１階生活雑貨館
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