秋葉原に新しいアプローチのアミューズメントが誕生
秋葉原。今や日本屈指の海外からの旅行客にとっての人気スポットになっている街である。しかし、この秋葉原という街の歴史は面白く、昭和から急激に無線の街になり、家電の街になり、AV(オーディオビジュアル)の街になり、パソコンの街になり、アニメコンテンツの街に変遷し続けてきた。この秋葉原という名前もともとは静岡県にある秋葉山の山岳信仰と修験道が融合した秋葉権現から来ている。もともと大江戸八百八町は木造建築がひしめき合い、産業革命以前にしては世界的な大都市であった。ただし木造建築が故の課題もあった。それが火事。この火事をどうにか回避できないか?ということが庶民、幕府の課題でもあった。秋葉原はもともと鎮火原とも呼ばれていたが、火難除の神様として広く知られていた静岡の秋葉権現を勧請し秋葉神社をつくったことから秋葉原と呼ばれるようになった。もともとはあきばはらと呼ばれていたが、明治時代に国鉄の駅ができてからあきはばらと呼ばれるようになっていった。
戦前くらいからラジオや無線の専門店舗が秋葉原周辺にあったことと、戦後の周辺にあった闇市でラジオ部品を専門に扱うようになった露天商が戦後6年目に露店整理令でガード下に収容されたことで無線、ラジオ機器の街ができあがり、今の秋葉原の始まりとなったとも言われている。そのご秋葉原は技術の進展に応じるように取り扱う商品が変わっていく。これはマスメディアの変遷に応じる形でラジオからテレビそして録画機械、それからパソコンという具合に変化した形となっている。パソコンの街となった頃から、パソコンと相性の良いコンテンツだったゲーム、アニメコンテンツを扱う店舗が徐々に増加し、今風に言うところのクールジャパンコンテンツを販売する街になっていった。
その結果としてゲームグッズショップ、アニメグッズショップ、フィギュア専門店などが乱立する街となっていったわけだが、今秋葉原で多いのはゲームセンター。ゲームセンターといっても今のゲームセンターはゲーム機器が置かれているのではなくUFOキャッチャーやコインゲームなどが置かれている店舗が多い。ゲームセンター激戦区の秋葉原にこの春株式会社バンダイナムコアミューズメントが地下1階~地上5階の超大型アミューズメント施設namco秋葉原をオープンする。様々なコンテンツを保有するグループ会社を持つ同社が展開するコンテンツは他のゲームセンターとは異なりオリジナリティあふれるものとなる。同社は今回の新店のポイントを以下のようにまとめている。
■ビデオゲームは地域最大級の設置台数をそろえ、公式プロモーションの拠点としてプレイヤーのゲームコミュニティ形成を促進。
■ BANDAI SPIRITSのブランド「バンプレスト」のクレーンゲーム用フィギュア景品を専門に取り扱う『バンプレヤ アキバフィギュアコレクション』。
■バンダイのトレーディングカードゲームの購入や体験ができる新店舗『BANDAI CARD GAMES 公式ショップ デクスタ ー DECKS STADIUM―(デックス スタジアム)』。
■バンダイの商品のみを取り扱い、新商品はすべて取りそろえるカプセルトイ専門店『ガシャポンバンダイオフィシャルショップ秋葉原店』。
■BANDAI SPIRITSが提供するオリジナルグッズが当たるハズレなしのキャラクターくじ「一番くじ」を取り扱う『一番くじ公式ショップ 秋葉原店』。
好立地ではあるが縦長の動線をどこまで活かせるのかが館全体の運営の鍵となってくるであろう。秋葉原はペンシルビルで営業する店舗が多いがどこも上階は苦戦している。魅力的で唯一無二のコンテンツとなるであろうバンダイのトレーディングカードゲームの購入や体験ができる店舗が最上階に入ることからその点はクリアしていけそうな気もする。秋葉原の新名所として内外のアニメ・ゲームコンテンツファンを喜ばせる施設となっていってほしいものだ。以下、株式会社バンダイナムコアミューズメントのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
『namco秋葉原店』施設概要
[施設名称]
『namco秋葉原店』
[所在地]
東京都千代田区外神田1丁目15-9
[施設面積]
約1,082.9㎡(約328.1坪)
※地下1階、地上1階~5階
[営業時間]
■地下1階~4階
(アミューズメントフロア・ガシャポンフロア)
10時~23時
■1階(一番くじ公式ショップ)
10時~21時
※営業時間の詳細はホームページをご参照ください。
■5階(BANDAI CARD GAMES 公式ショップ)
10時~21時