商業施設のテーマパーク化に期待
ネット通販が一般化していく中で商業施設のあり方が問われるという展開が続いていきます。その中で様々な企業が取り組みをおこなっています。カリスマ店員を再興し、会いに行きたくなる店員を生み出そうなどというような取り組みを行う企業やリゾート地にホテル・レストラン・商業施設をあわせた土地開発を行う企業なども増えてきております。その背景としては前述の通り、商業施設だからこそできること、商業施設への来店動機づくりが求められているからこそ、そういった動きが激しくなっていきます。
そこで今再度注目したいのがテーマパーク型の商業施設。テーマパークの定義は様々だが、ディズニーランドの総合プロデューサー故堀貞一郎氏が提唱した定義は以下のようなものになる。テーマで一貫性をもたせ、その空間から外の空間から遮断されたテーマで演出された空間。これもまたスマホ全盛の今となっては遮断された空間にいても、スマホで外界とつながってしまって完全に遮断された空間を作ることができなくなってしまったという現状もあり理想のテーマパークというのは存在し難くなりつつあります。
とはいえどもテーマパークには商業施設が学ぶべき点は多いものです。テーマに沿った内装、音楽、商品を揃えることでテーマに沿ったマインドを醸成し購買マインドを動機づけしていく手法は今の商業施設に必要なエッセンスなのかもしれません。今回、京都の株式会社プレメーズがしかけるのがおだしのテーマパーク「京都離宮 ~おだしとだしまき~」。コンセプト的におだしをめぐり3つの体験を五感を使ってたのしめる施設。
学ぶゾーンではおだしの香りを嗅ぎながら8mのショーケースにお出しの魅力が陳列。実際に天然素材を触ることが出来る5感に訴えかけるゾーンとなっている。味わうゾーンではだしづくしのメニューを食せるゾーン。おだしを選んで選んだだしで
つくるだしまき御膳が看板メニュー。最後の買うゾーンでは自宅でたのしめるだしパックのセットを販売するとのこと。
そこに行かないと試せない、そこに行かないと体験できないゾーンは当たり前でそこにテーマ性をもたせることで購買動機づけをおこなうことでより消費者にスペシャルな体験を提供でき、売上も向上することが想定できます。ベンチマークとなる「京都離宮 ~おだしとだしまき~」の今後に注目です。以下、店舗概要と画像を引用。
■「京都離宮 ~おだしとだしまき~」店舗概要
【所在地】 京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町45
【営業時間】 10:00~17:00
【定休日】 火曜
【TEL】 075-623-7707
【ウェブサイト】 http://kyotorikyu.com
【駐車場】 45台
【店舗面積】 693㎡