Xiaomi、ららぽーと初出店 甲子園で始まる“スマホ店”ではない体験型テナント化
小米技術日本は2026年4月4日、「Xiaomi Store ららぽーと甲子園店」をグランドオープンした。Xiaomi Storeの「ららぽーと」初出店であり、2月公表時点で同社はこの店舗を三井不動産の商業施設への初出店と位置づけていた。関西では3月の鶴見緑地店、伊丹店、堺鉄砲町店に続く4店舗目で、首都圏外への出店を加速する流れの到達点でもある。
今回のニュースを商業施設の視点で見ると、注目点は単なる新店オープンではない。Xiaomiが日本で実店舗展開を始めた初期段階では、イオンモールやカメイドクロックのような日常集客型の施設が中心だったが、今回は広域集客力を持つ「ららぽーと」に入った。これは、ブランドの実店舗戦略が“まず認知を取る段階”から、“休日の滞在と回遊の中で比較・体験させる段階”へ進み始めたことを示している。実際、同社は関西4店舗を連続して開きながら、店舗を製品体験の場として位置づけ、各店で200製品以上を展示・販売するとしている。
ららぽーと甲子園側の受け止め方も重要だ。施設概要では約150店舗を擁する大型SCであり、Xiaomi Storeのショップガイド上のカテゴリーは「インテリア・生活雑貨」、取扱商品は「家電」とされている。しかも出店場所はリバーウォークモール1階で、訴求も「最新のスマートフォンや便利なスマート家電など、シャオミ製品を体験、ご購入いただけます」というものだ。ここから見えるのは、Xiaomiがモールの中で通信機器販売店としてではなく、暮らしの利便性を提案する生活雑貨・家電系テナントとして受け入れられていることだ。
ブランド側の事情とも噛み合っている。Xiaomi Japanは2019年12月の日本参入以降、スマートフォンだけでなく、スマートウォッチ、イヤホン、TV、ロボット掃除機など幅広いIoT・スマートホーム製品を展開してきた。今回の関西4店舗についても、同社は一貫して「スマートなくらしを、すべての人へ」というミッションのもと、体験と購入の場を広げると説明している。量販店の棚では伝わりにくい“複数商品がつながる生活提案”を見せるには、常設店のほうが向いている。つまり今回の出店は、スマホブランドの販路拡大というより、AIoTブランドとしてSCの中に居場所をつくる動きと捉えたほうが正確だ。
競合の見え方も変わる。ららぽーと甲子園にはApple製品を扱うC smartや、2階にはエディオンも入っているが、Xiaomi Storeは1階で生活提案型のカテゴリーに置かれている。ここにこの案件の面白さがある。家電量販店の一角で価格比較されるのではなく、モール回遊の中で“触って分かる家電・デバイス群”としてブランド接点をつくる出店だからだ。商業施設ニュースとしての価値は、Xiaomiの出店先が増えたこと以上に、テックブランドがSCのテナントミックスの中でライフスタイル提案型の役割を担い始めたことにある。今回の甲子園出店は、その転換をはっきり示した案件といえる。以下、同社のプレスリリースから画像を引用。




