ペリエ稲毛「GOURMARENA」刷新が示す、駅直結施設の食品強化という合理
ペリエ稲毛は、食品ゾーン「フードスクエア」を全面改装し、新名称「GOURMARENA(グルマリーナ)」として2026年春に開業する計画を示した。工事着手は2025年4月1日で、新店は計19店舗(全国初の新業態3店舗、千葉県初出店1店舗を含む)。既存店と合わせ、食品ゾーンは全38店舗規模へ再編される。
刷新の骨格は、スイーツ・デリとマルシェを軸にしたゾーン設計と、集中レジの導入に代表される“買い回りの摩擦”の低減にある。ライブキッチンなど出来たての提示も掲げ、短時間購買のなかでも「選ぶ楽しさ」や「手土産・差し入れ」といった用途を乗せやすい構成を狙う。食品の強さを、価格や量ではなく体験と効率で組み直す発想だ。
この方向性は、駅の機能と整合する。JR稲毛駅は、どこかへ向かう途中・帰る途中に必ず通る結節点であり、日々の反復接点が自動的に生まれる。一方で、通過する人流がそのまま購買になるわけではなく、「短時間で終わる」「迷わず決められる」「会計で詰まらない」といった条件が満たされて初めて、立ち寄りが習慣化する。駅直結の価値は来館動機の創出ではなく、反復動線上での購買転換の精度に置かれる。
稲毛周辺は日常・広域の選択肢が厚く、用途ごとの役割分担が進みやすい環境にある。駅前にイオン稲毛店があり、車移動圏にはイオンモール幕張新都心やららぽーとTOKYO-BAYといった大型商業が控える。物販や各種サービスで「目的地」を競うより、平日夕方の“買い足し・夕食代替・明日の準備・手土産”を駅で完結させるほうが勝ち筋になりやすく、食品へ寄せる判断は合理的だと読み取れる。
集中レジやゾーン構成が効くのは、まさにこの「駅で完結」の局面である。複数店の買い回りが成立すると客単価は上がりやすいが、同時に会計待ちがボトルネックになりやすい。出来たての演出も、にぎわいを生む一方で滞留を生み、導線を塞げば“便利さ”が損なわれる。にぎわいと回転を両立できるかが、食品特化の成否を左右する。
開業後に注目したいのは、話題性の持続ではなく、反復動線のなかで購買が習慣として定着するかどうかである。夕方ピークの処理能力、会計待ちの抑制、買上点数の伸び、惣菜・ベーカリー・スイーツの構成比、手土産需要の取り込みが継続するかが、駅直結フードマーケットとしての完成度を測る指標になる。全国初の新業態が「一度行って終わり」ではなく、日々の乗降に溶け込む形で選ばれ続けるかが、今回の刷新の本当の評価点になっていく。以下、株式会社千葉ステーションビルのプレスリリースから画像と施設概要を引用。




■施設概要
【施設名称】 ペリエ稲毛 GOURMARENA(グルマリーナ)
【所在地】 千葉市稲毛区稲毛東3-19-11
【最寄り駅】 JR稲毛駅
【店舗数】 38店舗
【工事着手】 2025年4月1日
【開業予定】 2026年春




