原宿・竹下通りでインバウンド需要を取り込む gashacocoがCUTECUBE原宿に初出店
原宿・竹下通りの商業施設に、カプセルトイ専門店「gashacoco」の新店舗が加わる。運営はハピネットグループのハピネット・ベンディングサービスで、原宿エリアでは初出店となる。立地は「カワイイ文化」の象徴として海外認知度が極めて高い竹下通りに面したCUTECUBE原宿であり、今回の出店はインバウンド需要を明確に意識した配置といえる。
近年の原宿は、訪日外国人観光客にとって「日本的ポップカルチャーを体験する場所」として定着している。アパレルやスイーツに加え、言語に依存せず体験価値が直感的に伝わるコンテンツの集積が進んでおり、カプセルトイはその代表的存在である。何が出るかわからないという仕組み自体がエンターテインメントであり、説明を必要とせず“回す・開ける”という行為だけで完結する点は、国籍を問わず受け入れられやすい。
『gashacoco CUTECUBE原宿』では、600面以上のカプセルトイ自動販売機を設置し、毎週新商品を投入する運営を採る。これは国内リピーター対策にとどまらず、滞在日数が限られるインバウンド客に対しても「今ここでしか出会えない日本的コンテンツ」を提示する仕掛けである。比較的低単価で持ち帰りやすく、土産としても機能する点は、原宿という観光動線上において大きな強みとなる。
また、カプセルトイ専門店は滞在時間が短くても成立する業態であり、混雑しやすい竹下通りにおいて回遊の“間”を吸収する役割を果たす。商業施設側から見れば、インバウンド比率が高いエリアにおいて、購買ハードルが低く回転率の高いテナントを導入することは、売上効率と賑わい演出の両立につながる。原宿の来街者構成を踏まえると、体験型かつ即時消費型の業態を核に据える戦略は合理的である。
同社が示す調査では、大人層、とりわけ女性を中心にカプセルトイ需要が拡大していることが明らかになっているが、原宿出店はその国内トレンドにインバウンド需要を重ね合わせる試みとも読める。日本独自の玩具体験を“文化消費”として提示する今回の出店は、原宿におけるインバウンド対応型テナント構成が次の段階に入ったことを示す事例といえる。以下、株式会社ハピネットのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■『gashacoco CUTECUBE原宿』店舗概要
[店舗名称] gashacoco CUTECUBE原宿
[所在地] 東京都渋谷区神宮前1丁目7番地3号CUTECUBE HARAJUKU 1F
[営業時間] 10:00~20:00
[オープン予定日] 12/25(木) 13:00




