鯛塩そば灯花、なんばダイニングメゾンへ大阪初進出 百貨店レストラン街で“上質系ラーメン”の新たな需要を狙う
首都圏を中心に展開してきた「鯛塩そば 灯花」が、なんばダイニングメゾンへ初めて出店する。真鯛の旨味を抽出した透明感のあるスープと、細く整った麺線を特徴とする同ブランドは、ラーメン激戦区の東京で百名店選出を含む評価を積み重ねてきた。サブブランドを含めた店舗網は26店におよび、百貨店やショッピングセンターなど多様な商業施設での出店を進めながら、各地で上質系ラーメンというカテゴリーを確立している。
今回の進出先となる高島屋大阪店の「なんばダイニングメゾン」は、都心型百貨店のレストランフロアとして幅広い来街者を取り込みやすい環境にある。なんばエリアは観光・インバウンド、地元住民、ビジネス客が交差する関西屈指の商業集積地であり、飲食の競争力は高い一方で、塩系あるいは真鯛出汁に特化したラーメン専門店は多くはない。多様な飲食業態が並ぶ中で、和の素材を主軸にした“軽さと上質感”のあるカテゴリーは差別化の余地が大きく、百貨店飲食街との相性も良い。
灯花は、宇和島産真鯛を中心に厳選した素材を使い、水と中骨のみで炊き上げるスープに象徴されるように、素材と調理へのこだわりを徹底してきた。スープ専用に開発したストレート細麺や、日本庭園を思わせる盛付など、ビジュアル表現まで含めてブランド体験を磨き上げてきた点も特徴である。ラーメンという日常食の領域にありながら、百貨店のレストランフロアが求める“品質への信頼感”を満たすブランドであることは、今回のテナント構成の中でも強みになり得る。
近年のラーメン市場では、濃厚スープから透明感のある清湯系への移行、和の出汁への回帰といったトレンドが鮮明になってきた。関西圏では豚骨や鶏白湯が根強い支持を持つ一方、観光客を中心に“軽くて上質”なラーメンへの需要も拡大している。真鯛出汁という希少性の高いカテゴリは、インバウンド比率が高い難波エリアとの親和性も高く、館内全体の回遊性向上にも寄与すると見られる。
首都圏外への展開を着実に進める灯花にとって、難波での初店はブランド浸透の大きな節目となる。レストラン街としての集客力を備えた百貨店内でポジションを築くことにより、関西圏での知名度拡大だけでなく、国内外の来館者に向けた新たな接点創出が期待される。多用途・多客層を抱えるなんばダイニングメゾンという立地で、どのようにブランド体験を提示していくかが、今後のエリア展開の試金石となる。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【店舗概要】
鯛塩そば 灯花 なんばダイニングメゾン店
オープン予定日:2025年12月11日(木)
住所:〒542-0076 大阪府大阪市中央区難波5丁目1−18 なんばダイニングメゾン 8階区画 8020営業時間:11:00~22:00(LO:21:00)








