アニメイトイオンモール茨木が開業 拡大するアニメ市場と北摂商圏における新たな拠点形成
アニメやキャラクターを軸としたコンテンツ産業は近年、大型IPの世界的展開を背景に市場規模を拡大し続けている。アニメ産業の広義市場は2024年に3兆円規模を大きく超え、商品化権ビジネスや関連グッズ需要も堅調に推移している。推し活需要の広がりを含め、若年層からファミリー層まで多様な消費が生まれることで、ショッピングセンターにおけるエンタメ物販の存在感も高まりつつある。こうした潮流の中で、物販・書籍・カプセルトイといった複合的な消費行動に対応できる専門店の役割は大きくなり、施設側にとっても来館動機の一つとして機能する。
イオンモール茨木は2024年の大型リニューアルを経て、北摂地域における広域商圏型のショッピングセンターとしての位置付けを強めてきた。JR茨木駅へのアクセス性、映画館や飲食を中心とした周遊導線、学生人口の多いエリア特性などが重なり、休日・平日を問わず幅広い来館が見込まれる環境が整っている。特に北摂エリアは大学キャンパスが集積し、若年層の生活動線が安定していることから、エンタメ・ホビー関連のテナントとの親和性が高いとされる。また、アニメ専門店の常設拠点が限定的である地域状況も、今回の出店が持つ商圏的意義を後押ししている。
このような背景のもと、アニメイトイオンモール茨木が3階フロアにオープンした。複数方向から入店できる開放的なレイアウトを備え、コミック、キャラクターグッズ、オーディオ・ビジュアル商品、カプセルトイといった多様な商品群を取りそろえる構成となっている。施設リニューアル後の新しい動線と接続する位置に店舗が設けられ、来館者の自然な回遊の中に組み込まれる配置である点も特徴的である。幅広いジャンルの商品展開により、学生・ファミリー・趣味層といった多様な顧客層が想定され、物販拡大が続くアニメ市場の需要を取り込む新たな販売拠点として機能する見込みである。
アニメイトは国内外で店舗の多角化を進めており、ショッピングセンターへの出店も強化されている。施設側にとっては、専門性の高いコンテンツを持つテナントが導入されることで、他の物販・サービス店舗との相乗効果が期待される。特に映画館のある商業施設では、上映作品と関連グッズの需要が連動しやすく、イベント性の高いコンテンツとの親和性も視野に入るため、館内全体の滞在時間拡大に寄与する可能性がある。イオンモール茨木においても、今回の出店はリニューアル後のテナント構成の充実化に資する動きといえる。
地域性、商圏特性、市場拡大の三点が重なることで、アニメイトイオンモール茨木は北摂エリアにおける新たな“アニメ・キャラクターの常設拠点”として一定の存在感を持つことが期待される。今後の施設内回遊の変化や、地域ファンの購買行動への影響にも注目が集まる。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
「アニメイトイオンモール茨木」
グランドオープン日:2025年11月20日
住所:〒567-0033 大阪府茨木市松ヶ本町8-30
イオンモール茨木 3階







