能登に芽吹く“遊びの力”──被災地から生まれた「NOTO COMPLEX PLAYGROUND」開業、商業施設ワイプラザ内に子どもの居場所を創出
石川県輪島市の商業施設「ワイプラザ」敷地内に、子ども向けアーバンスポーツ施設「NOTO COMPLEX PLAYGROUND」が11月1日に開業した。運営は一般社団法人NOTO PLAYGROUND。株式会社雨風太陽(岩手県花巻市、代表取締役社長 高橋博之)が参画し、ロックユニット「COMPLEX」からの寄附金を活用して整備された。能登半島地震からの復興過程において、地域の子どもたちが自由に遊び、交流できる場を取り戻すことを目的としている。
本施設は3×3バスケットボール、スケートボード、ダンスの三つのエリアを備え、プロ選手や指導者を招いたスクールの開催も予定されている。いずれも高校生以下の子どもが無料で利用できる設計で、大人のみの利用は現時点では想定していない。利用時間は平日14時〜19時、土日祝日は10時〜17時で、火曜日が定休日となる。
能登半島地震(2024年1月)と同年秋の大雨災害により、輪島市を含む地域では子どもが安心して遊べる屋外スペースが著しく減少した。仮設住宅が建ち並ぶ中で、かつての校庭や広場が失われた現状を踏まえ、雨風太陽が「能登復興支援事業」として提案したプロジェクトが本施設の原点である。提案は採択され、県内の3×3女子チーム「ECHAKE-NA NOTO」、石川県スケートボード協会、ダンススクールなどと共に一般社団法人NOTO PLAYGROUNDが設立された。
ワイプラザは地域住民の日常生活を支える商業施設であり、今回の開業は商業と地域再生の接点を生むものとして注目される。震災後の地域では人口流出や購買行動の変化が進む中で、子どもを起点とした回遊・滞留の創出が期待される。無料のスポーツエリアを商業敷地内に設ける取り組みは、被災地のみならず地方都市の新たな商業再生モデルとも言える。
雨風太陽は「都市と地方をかきまぜる」をミッションに掲げ、産直アプリ「ポケットマルシェ」などを通じて地域の関係人口創出に取り組んできた企業である。今回の施設開業もその理念の延長線上に位置づけられる。単なる復興支援にとどまらず、地域の人々が再び集い、子どもたちが遊びながら未来を描く拠点づくりが目的だ。
開業した「NOTO COMPLEX PLAYGROUND」には映像・音響設備も整えられており、イベントや貸切利用など多目的な活用が可能。被災地復興を音楽とスポーツの力で後押しするこの試みは、能登の新しい風景を象徴する存在となりそうだ。以下、株式会社雨風太陽のプレスリリースから画像と施設概要を引用。
◆施設概要
3×3(スリー・エックス・スリー)バスケットボール、スケートボード、ダンスが楽しめるエリアを用意しています。また、能登のプロ3×3バスケットボール女子チーム「ECHAKE-NA NOTO」や石川県スケートボード協会、県内ダンススクールとも連携し、プロを招いたスクールの開催や、イベント会場としての利用も想定しています。
◆利用時間
平日:14:00~19:00
土日祝日:10:00~17:00
※毎週火曜日が定休日です。
◆利用料金
無料
※高校生までの利用が無料です。大人のみの利用は現時点で予定しておりません。
◆アクセス
〒928-0022 石川県輪島市宅田町41 商業施設「ワイプラザ」敷地内
◆お問い合わせ
映像・音響設備も完備しているため、イベントの開催、貸切利用など幅広く活用可能です。詳細は下記ページよりお問い合わせください。








