広島PARCOに文化型書店「BOOK PARK CLUB」常設化 全国の独立系出版社・書店が集う編集型空間
広島PARCOは、2025年11月14日に新館9階へ「BOOK PARK CLUB(ブックパーククラブ)」を常設店舗として開設する。これまで期間限定で行われてきた書店イベントが、4年目にして常設店として展開される形だ。書店が減少傾向にある広島市中心部において、本を軸に人が集まり、文化を編集していく新たな拠点として期待される。
BOOK PARK CLUBは、広島にゆかりのあるクリエイターや編集者らが立ち上げた書店企画で、全国の独立系書店や出版社、ZINEクリエイターを招きながら、多彩な選書と展示を行ってきた。常設化にあたっては、参加者や企画内容を定期的に入れ替え、訪れるたびに新しい発見がある構成とする。第1期は2025年11月14日から翌年1月12日までで、福岡・東京・愛媛・岡山などから六つの書店が出店し、全国からインディペンデント出版社も参加する。
空間内には複数のテーマゾーンが設けられる。「Hiroshima Selection -100人選書企画-」では、広島に縁のある100人が「後味として、じんわり残る本」をテーマに選書した書籍を紹介・販売。「Zine(ジン)」エリアでは、個人出版物の展示やインサツビト×BPCによるZINEづくりプロジェクト「ジンジンクラブ」の成果を並べるほか、参加者の推薦本を集めた棚「BPC Shelf」、小規模な展示空間「Tiny Gallery」も設けられる。さらに、広島の魅力を再発見する音声ガイドプロジェクト「B-SIDE TRIP HIROSHIMA MIYAJIMA-LINE」も展開されるなど、従来の書店を超えた文化的編集空間として構成される。
オープン後の週末には、ブックコーディネーターの内沼晋太郎氏やアナウンサー坂上俊次氏を招いたトークイベントも予定。今後も出版・アート・地域文化を横断するイベントが継続的に行われる計画だ。
BOOK PARK CLUB実行委員会は、広島県内でそれぞれ異なる仕事を持ちながら「本が好き」という共通の思いをもつメンバーで構成されており、2022年以降、3年間にわたり期間限定書店を開催してきた。今回の常設化は、その活動が地域と商業施設双方から評価を受けた結果でもある。施設としてのPARCOにとっても、上層階に文化的集客コンテンツを設ける試みは、物販にとどまらない回遊導線の再設計を意味する。
本を売るだけでなく、読む人・作る人・選ぶ人が交わる場を目指すBOOK PARK CLUB。全国の独立系出版文化を編集しながら、広島の中心部に再び「本のある街」を取り戻す動きとして注目される。以下、株式会社パルコのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
<店舗概要>
ショップ名:BOOK PARK CLUB(ブックパーククラブ)
オープン日:2025年11月14日(金)
会 場:広島PARCO新館9F
主 催:BOOK PARK CLUB実行委員会
協 力:株式会社アライズホールディングス
公式SNS:Instagram(@bookparkclub) X(@BOOKPARK_CLUB)






